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交渉力が上げる!PREPフォーマットとDESCフォーマット

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労務に関わるトラブル処理、人事異動など、人にまつわる業務を担当する人事には、円滑なコミュニケーションを取れる能力が求められます。今回は、誰もが実践できる、相手に伝わりやすい話し方やコミュニケーションのコツをお伝えします。

その1:まずは内容を正確に 話す順番が重要!「PREPフォーマット」

伝えたいことをわかりやすく説明するには、内容を話す順番がポイントです。そこで参考にしたいのが、プレゼンテーションでも有効とされている「PREPフォーマット」。

PREPとは、「Point」「Reason」「Example」「Point」の略のことで、その順番に沿って話を進めると、わかりやすく伝わるとされています。

まずはじめに、Point=ポイント、話の要点や結論を簡単に述べます。何について話すのかをはじめに明確にすることで、相手の理解度がグッと深まります。

次のReasonは理由。最初に述べたPointの理論的背景を説明します。

続いて、Exampleで具体例や事例を示します。結論を先に述べたら、次にその理由を説明して納得を促し、さらにより明確にイメージを持ちやすいように具体例に話を落とし込む、という流れです。

そして、最後にPointでもう一度結論を念押しして、話をまとめます。

PREPフォーマットが優れているのは、理由→結論の順を逆にして、相手が何を話すのかなと身構えているところに要点・結論を持っていき、そのあと説明へと掘り下げていくところです。話す順番と内容を工夫することで、相手の理解度は大きくアップするでしょう。

その2:調整に便利!提案へと導く話し方「DESCフォーマット」

次におすすめするのは、DESC法というフォーマット。人事担当は部署間の調整が多く、自分が要望したり、逆に相手から要望を受けたりすることもしばしばあるでしょう。そんなときには、相手の主張を聞きながら丁寧に自分の意見を述べ、妥協案を提案することができるこのフォーマットが有効です。

DESCとはDescribe(状況・事実の描写)、Express(意見の表明)、Suggest(提案)、Consequence(結論)の略。

例えば、人手の足りない工場に要員を出してほしいとお願いしたものの、相手からは「うちからはとても人を出せる余裕はない」と断られた場合を考えてみましょう。

まずは相手の主張を認めながら、状況を詳しく説明していきます。「おっしゃるとおり、ぎりぎりの人員で仕事を回しておられることは承知しています。ただ、工場では休職者が出てしまいさらに厳しい状況なのです。(Describe)」

次に、自分の主張を述べ、対処策を提案します。「何とか業務上関連性の高い○○課から誰か出していただけないかと思っております。(Express)」「例えば入社からずっと○○課に在籍している3年目の△△さんなど、一度現場に出ていただくのもよいのではないでしょうか?(Suggest)」

最後に、提案のメリットなども具体的に加えて、結論へと結びます。「もちろん、次の異動時期には要員数を元に戻す、それまではアルバイトを雇うなど配慮をいたします。少しの間ご不便をおかけしますが、若手に経験を積ませる機会と捉えて再考していただけませんか(Consequence)」

このように、相手の主張を認めながらも、丁寧に順序立てて解決策を提示していけば、相手の同意も得られやすくなります。

その3:話の内容以外の要素も重要!

ご紹介したPREPやDESCといったフォーマットは確かに有効です。しかし、こうしたテクニックは相手に話の内容をよりスムーズに理解・納得してもらうためのもの。テクニックに固執するあまり礼節を欠いたり、表情が硬かったりすれば、相手の心象を悪くし、「うまくコミュニケーションが取れなかった」という失敗が起こってしまうかもしれません。

横柄な態度は困りますが、姿勢悪く背中を丸める、自信がなさそうにオドオドする、目を合わせて話さないといった態度も相手からの印象を悪くします。背筋をきちんと伸ばし、堂々と臨みましょう。話すときには相手の目を見て、というのが基本ですが、じっと見つめすぎるのも不自然です。手元やネクタイの結び目などにさりげなく目を落としながら、自然な態度を心がけることをおすすめします。

また、いくら話が上手でも身なりがだらしなくては信用されません。清潔感があり、自分にあった服装・髪型で、「見た目」での印象を下げないように気を配りましょう。

コミュニケーションは会議だけじゃない、日ごろの会話も大切に

打ち合わせでは丁寧な態度で、にこやかに話していたのに、エレベーターで会ったら知らん顔……では、よいコミュニケーションは築けません。日ごろの挨拶やちょっとした立ち話の積み重ねも、良好なコミュニケーションを形成するのです。

仕事上とはいえ、スムーズなコミュニケーションにはお互いの信頼関係が欠かせません。話す内容や順序だけでなく、態度や応対にも気を配りながら、良好な人間関係を築いていきましょう。

      • 経営・組織づくり 更新日:2015/10/19
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