魅力的な採用ページは人を惹きつける。応募数を増やすコンテンツ設計のコツ
求人広告と採用ページは役割が異なるため、相互に補完しあう採用手段と言え、どちらも欠かすことはできません。求人広告で自社を認知してもらい、採用ページで自社を好きになってもらう、というように2つの住み分けをしつつ、両方の内容を充実させることが大切です。
例えば、あなたが大切な友人の結婚式二次会の幹事を任された場合、ネット検索で見つけた1つの会場紹介サイトだけを見て、会場を決められるでしょうか。きっと、その会場の公式サイトや他サイトの口コミをチェックしたり、ほかの会場と比較したり、場合によっては現地へ下見に行くなどして、多面的に情報収集をして決定するはずです。
情報量が少ない会場は、比較検討の段階で候補から消える可能性もあります。また、ランチをする程度の店であれば多少失敗しても我慢できますが、大切な友人の一生の思い出となる場面であればそうはいきません。
ましてや就職先探しとなれば、人生がかかった大事な選択。このように考えると、求人広告だけでなく企業の採用ページにしっかりした情報を準備しておくことが、いかに大事かわかるかと思います。
① 情報開示による不安の解消・信頼感の獲得
上記でも示した通り、求人広告で自社を認知した求職者やその関連者に対して、採用ページでより詳しい情報の開示を行うことで、不安や疑問を取り除き、信頼を得ることができます。② 応募数の増加
情報を豊富に揃えることで、求人広告には興味を持ったものの、今までは応募にまで踏み切れていなかった求職者の関心を高めることができ、結果的に応募数が増加します。③ マッチング率の向上
求人広告のみでは語りつくせないような自社の風土を深く知ってもらうことで、より自社に適した人材に応募してもらえる確率が上がり、応募段階でのミスマッチを防ぐことができます。こういった効果のほか、あらかじめ採用ページを閲覧してもらうことで、応募後のプロセスも自社の理解が進んだ状態からスタートするので、選考をスムーズに進めることにもつながります。つまりは、人事の業務負担の軽減にもなるのです。
もし現在運用している企業サイト内に採用にまつわるページがないのであれば、新たに制作する必要があります。社内での内製やWeb制作会社に依頼、または採用管理システム(ATS)で構築することも可能です。
ただし、いずれの方法で制作する場合であっても、採用ページでは個人情報や重要なデータなどを扱うため、セキュリティと管理運用体制が非常に重要になります。
webサイトのURLには「https」と「http」の2種類があることが知られますが、これらは通信手段の違い。https接続では通信内容が暗号化されるのに対して、http接続では暗号化されず、セキュリティ性が低くなります。求職者の大切な個人情報を扱うからには、https接続を使用する必要があるでしょう。
さらに、リアルタイムで重要な情報を発信していく必要のある採用ページのコンテンツはもちろんのこと、応募や選考状況などの採用に関するあらゆる情報は、効率やセキュリティの面から一元管理することが求められます。
採用業務においては、他ルートからの応募との重複確認や対応する担当者の区別なども行わなければなりません。また、web上での採用活動が一般化していることもあり、紙媒体の情報についてもセキュリティ性や効率を考慮しなければなりません。
こういった採用に関する複雑な情報管理は、現場が混乱する要因にもなり得ます。そのため、採用ページは求職者に対して情報を提供する場であるとともに、その裏側では採用活動のあらゆる情報をスムーズかつ確実に管理できるツールである必要があります。
そのようなwebサイトおよびシステムを内製することが難しい場合は、採用管理システムの利用を検討するのがおすすめです。採用業務を効率化できるうえ、フォーマットやテンプレートなどが備わった採用ページ作成機能を用いて、専門知識がなくても求職者にとって魅力的な採用ページを作ることができます。
● 1. ターゲットを定める
採用ページは、将来的に採用する可能性のある人に届けるものです。まず大前提として、ターゲットを明確にする必要があります。届けたい人が曖昧なままでは、誰かに刺さるコンテンツは作れません。採用そのものにも通ずることですが、まずは「どのような人を採用したいか」という求職者像を設定しましょう。年齢やこれまでの経験・スキルなど、ひとつひとつをなるべく詳細にイメージして、そのターゲットに刺さるようなコンテンツを作っていきます。
● 2. 求職者に伝えたい情報を集める
ターゲットが定まったら、いよいよコンテンツを作っていくことになります。まずは、会社側から求職者に伝えたい情報を集めていきましょう。基礎情報となる経営理念や事業ミッションなどは、もちろん記載が必要です。また、社長や部門代表者からのメッセージや職種ごとの仕事内容紹介など、求人広告には書ききれなかったものの求職者に伝えておきたい情報は探せばたくさん見つかります。
● 3. 求職者が知りたい情報は何か?
次に、求職者が知りたい情報についても考えていきましょう。たとえば、過去に面接を受けた候補者が質問した内容は、求職者が知りたがっている情報と言えます。それらを「Q&A」のような形でまとめれば、そのまま立派なコンテンツとなります。実際に中途採用で入社した社員がいるのであれば、入社前に欲しかった情報や入社後に抱いたギャップなど聞いておくと、さらに密度の濃いコンテンツを作れるでしょう。また、社内行事の様子や社員の一日の過ごし方なども、求職者自身が働くイメージするのに役立つ情報です。
このように、自分たちが魅力や強みに感じていないありふれた内容であっても、求職者にとっては有意義な情報となります。他部署の社員や、時には社長・役員にも協力してもらうことでより魅力的なコンテンツになりますので、採用ページは全社を巻き込んで作っていきましょう。
● 4. スマホからの見え方も考慮する
採用ページを作る際に盲点となりがちなのが、スマホからの見え方です。現代のネット社会においてWebサイトを採用活動の戦略として活用するためには、サイトのビジュアルも大切な要素になります。今やネットに接続するデバイスの割合は、パソコンよりもスマホが多くなっており、若い世代になるほどスマホを見る回数が増えています。日頃の仕事をしながら転職先を探している人は、通勤時間などにスマホで情報収集をする場合も多いでしょう。
苦労して作った採用ページが実はスマホでは見づらい、という事態にならないためには、制作する段階からスマホ表示でも快適な文字量や情報量、サイト設計に気を配ることが求められます。
● 業界説明・業界内の立ち位置
中途採用においては、同じ業種間で転職する求職者もいれば、別の業種からの転職を希望する求職者もます。改めて自社がどのような業界で活躍しており、どういった方針を持って事業を展開しているのかなどをしっかり説明することで、求職者がこれから飛び込む会社のイメージができるようになるでしょう。● 他社との差別化ポイント
事業内容に関する違いはもちろんのこと、社内制度や福利厚生、社風、自社でチャレンジできること・やりがいなど、自社ならではのアピールポイントを打ち出すことで、他社との差別化ができます。企業目線の紹介だけでなく、一緒に働く仲間に対して自社にしかない魅力を伝えることが大切です。● 自社の製品・サービスについて
コーポレートサイトでも製品・サービスの紹介を行なっているかもしれませんが、採用ページにおいては、顧客ではなく求職者に対して自社の製品・サービスの良さを感じてもらう必要があります。事業を知らない人でも理解できるように、噛み砕いて説明するようにしましょう。● 業務や職場のイメージ
業務や職場のイメージは、さまざまな情報を盛り込める採用ページだからこそ掲載したい内容のひとつ。求職者は皆、どんな環境で働くのかを知りたがっているはずです。業務風景の写真や1日の行動スケジュールなどを紹介することで、業界をあまり知らない求職者でも自分が働く姿をイメージできます。また、一緒に働く社員なども求職者の関心が高いポイントですので、社員紹介や社員の声、先輩社員が転職を決めた理由などをコンテンツにするのもよいでしょう。生の意見を届けられるだけでなく、実際に会社にいる人のことを知ることで、ぐっと距離感が近づく効果が期待できます。
- 人材採用・育成 更新日:2022/12/12
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