<学生が求めるインターンシップ>について考える
最も興味を持つインターンシップの内容としては、「実際の現場での仕事体験」(37.7%)がトップ、「実際の仕事のシミュレーション」(18.2%)が続きます。いずれも「実際の」仕事に関わる内容で、就職してからのイメージをより明確に描けるプログラムに多くの学生はより興味を持っていることがうかがえます。それに対して、実際に参加した最も印象に残った企業のプログラム内容(複数回答)においては「グループワーク(企画立案、課題解決、プレゼンなど)」(56.6%)が最も多く、この後に「人事や社員の講義・レクチャー」(37.2%)、「若手社員との交流会」(30.2%)など比較的短期間でも開催できるプログラムが続いています。単数回答と複数回答の違いはあれど、例年同様、学生が興味を持つプログラムの内容とは乖離が見られました。
学生は、参加したインターンシップをどう感じていたのでしょうか。 ここでもう少し深く掘り下げるために自由記述で回答してもらった「これまでにインターンシップに参加して、よかったと思った点や期待はずれだった点」について、最も興味を持つインターンシップでトップの「体験型」と、最も印象に残った企業のインターンシッププログラムでトップとなっている「グループワーク型」について回答されているものを中心にピックアップしてみました。
<プログラム>
・企業の人と同じ仕事をさせてもらうことにより、働くことのイメージがわいた。【理系女子】
・実際の業務を経験させてもらえて、職場の雰囲気なども分かって良かった。【理系女子】
・実際の現場でしか仕事内容は理解できないと思うから体験できてよかった。【理系女子】
・業務体験により理解が深まった点。【文系女子】
・働く場を体験することで、自分の適性を判断できたこと。【文系女子】
・実際に課題として仕事をいただけてとても勉強になった。改めて自分がやりたい仕事を再確認できた。【文系女子】
・仕事内容を体験させてもらえるインターンシップでは、自分が興味をもてるのか、実際に経験してみて、想像より自分に適しているかどうか判断できる。【理系男子】
・その企業でしか経験できないようなことをたくさんできたこと。【文系男子】
<プログラム>
・実際の仕事内容に近い形でのグループワークを行うことでこの業界が普段何をやっているのかをよく知ることができた。【文系男子】
・実際の職場でグループワークや現場見学をすることで働くことに対する具体的なイメージができた。【理系男子】
・その会社の経営理念に基づく業務を実際にグループワークを通じ体験できたことで、理解度が深まっただけでなく志望度が上がった。【文系女子】
・グループワークなどを、実際に業務内容を一部だとしても体験できた点。【文系男子】
・実際社員の方がやっている様な仕事を簡略化したものをグループワークで体験できとても貴重な経験ができてよかった。【文系女子】
・グループワークを通じ実務について理解を深めることができた点。また、自身の知識がどれほどその仕事に直結し役に立つのかを知れた点。【文系男子】
・グループワークを通じて自分は何が得意なのかを改めて認識することができた。【理系女子】
<フィードバック>
・グループワークのフィードバックを社員の方からいただくことで、自分たちでは気づくことのできない視点を得ることができた。【理系女子】
・フィードバックを頂いたことで、新たな自分の長所と短所を発見することができ、改善点が見つけられたこと。【文系女子】
・グループワークを行い、その後に各個人にフィードバックがもらえたこと。自分の長所短所を考えるきっかけ、参考になった。【文系男子】
・社員の方々からフィードバックをいただくことで思いつかなかったアイデアや至らない点に気付くことができ、考え方の幅が広がった。【理系男子】
・グループワークを通して、その業種のことを考える中で、様々な有効なアドバイスをいただいて、就職活動だけでなくこれからの自分自身へと役に立った。【文系女子】
体験型では、プログラムと社員との交流、グループワーク型では、プログラムとフィードバックに絞って学生の声をピックアップしてきました。 それぞれを比較して見えてきたのは、体験型、グループワーク型に関わらず、プログラム設計の充実と社員と学生とのコミュニケーションの重要性です。実際の業務・職場体験、実際の業務に関連するワークなどにより、学生にそこで働く自分をイメージさせ、適性の有無を判断できるようなプログラムを用意すること。社員と学生とのコミュニケーションにおいて、職場の雰囲気や業務に関する活きた情報を聞けるようにすること。更には、的確なフィードバックにより、学生に社会人の視点を持たせ、視野を広げさせ、自己分析にも一役買えるような配慮があれば、期間や形式に関係なく学生が求めるインターンシップの一つになるのではないでしょうか。 もちろん、自由回答の中には「自己分析に役立った」、「エントリーシートの書き方を教わった」、「グループワーク、ディスカッションでの自分の立ち位置、振舞い方がわかった」等の、就職活動の準備として役に立ったという回答もありました。この辺りはまた、機会があればご紹介したいと
思います。
学生が求めるインターンシップのプログラム内容については、2018年5月14日発表予定 の「学生が選ぶインターンシップアワード」(1月31日まで企業自薦受付中)で具体的な事例をご確認いただくことができます。是非ご覧ください。
- 人材採用・育成 更新日:2017/12/27
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