雇用ミスを避け、優秀な人材を採用する方法
結果を出すための行動に必要な能力をすべて書き出します。採用担当者を募集するとすれば、Aプレイヤーを採用するために候補者を探しアプローチする力、選考試験を実施する力、有望な候補者に組織を売り込む力が必要となるでしょう。ほかにも条件や状況に素早く対応できる柔軟性、プレッシャーに負けない冷静さ、そして職業倫理などが必要です。このように思いつく能力をすべて書き出します。
次に、企業文化に合う能力を5つから8つあげ、スコアカードに含めます。例えば「効率性、誠実さ、高水準、顧客サービス精神が能力に含まれていること」となります。
本書ではAプレイヤーに必要な能力として、効率性、誠実さ、組織力と計画性、積極性、やりとげる力、知性、分析力、細かいところに気がつく力、粘り強さ、自主性があげられています。これらの中から企業文化に合うものを選んでもいいでしょう。
1.あなたが雇われたのは何をするためでしたか?
特定の職種と、候補者の目標を明確にする質問
2.あなたが最も誇りに思っていることは何ですか?
その人のキャリアのピークについて。多くの人は自然と自分がキャリアのなかで重視することについて話します。Aプレイヤーは、自分に向けられた期待に応えられたというような結果について話す傾向があります。B、Cプレイヤーは、自分が出した結果ではない出来事、出会った人、または好きな仕事の側面について話す傾向があります。
3.以前の仕事をしている間、うまくいかなかったことは何でしたか?
誰にとってもうまくいかない時期はあります。なかなか話したがらないテーマですが、間違いや、うまくいかなかったことを聞き出します。
4.一緒に働いていた人は、どのような人でしたか?
上司の名前を聞き、面接官がその人に連絡を取れるという仕草をすることで真実を聞き出せます。そして、その人と働くことがどうだったか聞いてみます。過去の上司を褒める人もいれば、けなす人もいるかもしれません。過去の上司についてネガティブな点を並べる人は、将来もその傾向が続くと思っていいでしょう。次に、過去の上司に候補者の長所を尋ねたらどう答えると思うか聞いてみます。候補者に上司のことについて尋ねてから、その上司の候補者への印象を尋ねることで相互作用が働き正直な回答を期待できます。
5.どうして前の仕事を辞めたのですか?
キャリアアップのために退職したのか、何かから逃げてきたのか。多くのAプレイヤーは上司に価値を認められています。その人が成功を収めて次のステップに進もうと退職したのか、それとも彼らの貢献を重視していない上司によって仕事から追い出されたのかを知ることは、Aプレイヤーを見つけるために大切です。
採用したいと思える人材を見つけたときには、その人が組織に加わってくれるよう促します。採用担当者の仕事は、採用したいと思った人が従業員となり、仕事で結果を出すまでは終わりません。候補者に組織を売り込むためのセールスポイントとして、著者は5つのFを挙げています。5つのFは、合格を決めた後だけではなく、採用活動全体を通じてアピールする必要があります。具体的には、Aプレイヤーを探しているとき、面接試験をしているとき、合格者が内定を受け入れるのを待っている間、内定が承認された後、そして新規採用者が働き始めた最初の3か月ほどの間、5つのFで組織を売り込みます。そうしなければ、採用活動のどの時点でも候補者を失う可能性があります。もし候補者から5Fに関する懸念事項を聞いたときには、すぐに対処します。
- 人材採用・育成 更新日:2020/08/13
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