目標の可視化が人材と組織の成長を促す!人事評価制度の重要性
第一に、先ほど言った「大目標に対する因数分解」が足りていないことが考えられます。また、目標の制度設計以前に「目標分解力」や「目標達成力」が大枠の問題となっている場合もあります。
経営において、目標達成のための航海ルートや背骨にあたるような部分であるにも関わらず、そもそも制度がなかったり、仕組み化されていなかったりというケースも散見されます。
次に、「目標を効率的に可視化できていない」ということが挙げられます。成果を生み出す組織作りのためには、メンバー個々人が何をどれだけ頑張ればいいのか、どれくらい目標を達成できているのかを一目でわかる状態にしておく必要があるのです。
経営者にとっても、人事にとっても、メンバーにとっても、そこが可視化されていないと意識や執着が下がる原因となってきます。
目標の可視化を妨げる要因はどこにあるのでしょうか?
例えば、役員やマネジメント層の視点から見たときに、ブラックボックスになっている箇所がいくつかあると思います。特に多いのが「メンバーに対するリーダーからのフィードバックが可視化されていない」というケースで、各リーダーに任せきった属人的なマネジメントが目標の可視化を妨げる要因となっていることがあります。
目標設定や評価において、リーダーからのフィードバックというのは非常に重要で、そこがブラックボックスになっていると、そのフィードバックが適切な内容や方法ではなかった場合の改善ができなくなってしまい、メンバーの目標を管理するリーダー陣のマネジメント力も向上していかないので、まずはそこをしっかりと可視化していく必要があるのです。
他にはどのような要因が考えられますか?
もう一つの要因としては、「メンバー個々の目標設定が可視化されていない」というケースが考えられます。一緒に働いているメンバーの目標をオープンにしていないという企業も多いのですが、改めて考えてみたときに、クローズにする意味や必然性はないんです。
例えば、自分のチームの稼ぎ頭のようなスター社員が何を目標としているのかが見えることで、そこにメンバー間でのベクトルが生まれ、社員の目線も高くなります。
つまり、目標の可視化というのは「上から下に」という縦の見方と、「メンバー間で」という横の見方があり、それを誰もがアクセスしやすい形で仕組み化するということが非常に重要なポイントとなってきます。
フィードバックをオープンにすることで、リーダー陣のマネジメント力がレビュー可能になったり、メンバー間の目標をオープンにすることで、より協力や理解を得られやすくなったり。結果的にチームワークの向上につながるなどの効果が期待できると思います。
評価制度が経営に与えるメリットについて教えてください。
経営の観点で大きな話からすると、評価制度というのは「経営陣とメンバーの付き合い方」を言語化・仕組化するようなものなので、そこをしっかりと定義することで、経営陣からのメッセージをメンバーに伝えることができるというメリットがあります。
また、自走できる人材が増えるということも大きなポイントです。HRBrainではメンバーが自分自身で目標設定をすることを基本的に推奨していて、それにより、自分で自分を駆動できるセルフスターター型の組織にシフトしていくことが可能となります。
今後のアップデートでも、そうして溜まっていく個人のパフォーマンスデータをもとに、組織をより効率的・効果的に駆動させ、成果や業績の最大化に結びつけることを目指しています。
- 労務・制度 更新日:2020/06/25
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