確実にやって来る未来、「人生100年時代」。
その時、個人と会社の関係は、今とは大きく変わっていることでしょう。
これまでの人材確保を大切にする「リテンション」重視の人事から、人を引きつける力が問われる「アトラクション」重視の人事に転換していくことが求められるのです。
今、経営トップが考えなければならない「人的資本経営の未来」を考察します。

今、「人事」は歴史的な転換点を迎えています。
日本では、構造的な人手不足が叫ばれる中、コロナ・パンデミックによって一人ひとりの働き方は大きく変わりました。リモートワークの広がりは、一人ひとりの働き方だけではなく、会社との関係性や仕事との向き合い方といった基本的な意識にも大きな変化を呼び起こしました。
今後、「人生100年時代」に向けて、個人の働く意識はさらに大きく変化していくと考えらます。会社を取り巻く環境も大きく変わっています。地球環境や人権への関心の高まり、SDGsの広がり、ESGに示されるサステイナブルな経営への要望など、これまでの常識では対応できない課題が山積しています。
こうした様々な変化が「人的資本経営」への注目につながっています。今や、企業の経営課題は、人の問題を抜きに考えることは出来ません。キーワードは、「社員を主語で語る経営」です。