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コンコルド効果こんこるどこうか

コンコルド効果とは、投資や事業などにおいて、損をすると分かっていても、これまでに費やした時間・金銭などを考えると止めるのはもったいないと考えてしまい、続けてしまう心理的傾向を指す。

この名称は超音波旅客機のコンコルドに由来しており、この旅客機の開発には、赤字になることが事前に分かっていたにも関わらず、中止できずに最終的に巨額の損失を出してしまったというエピソードがある。つまり、コンコルド効果を平たく言えば「失った分を取り戻そう」と考えながらあてもなく続けてしまい、余計に損をするということである。

経済学用語ではサンクコストバイアスとも呼ばれており、すでに費やされた回収できない費用(サンクコスト/sunk cost)は諦めることが合理的であるとされる。

コンコルド効果への対象法としては、思い込みを排除してゼロから物事を考える「ゼロベース思考」の他、あらかじめ損失の限度を設定しておくことや、第三者に客観的なアドバイスを求めること、そして、続けた場合に発生する損失を試算することなどが挙げられる。いずれにしても、一度中止することでサンクコストの増加を防ぎ、冷静な判断力を取り戻すことが望ましい。

更新日:2024/07/04

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