年末は、あなたの内なる「アンコンシャス・バイアス」を大掃除。 ~インターンシップや面接など、新卒採用で気を付けたいこと~
2022年11月8日に、内閣府・男女共同参画局より「令和4年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究」の調査結果が発表されました。アンコンシャス・バイアスは一般的に「無意識の思い込み」と訳され、「育児は女性が担うもの」、「家庭の主な稼ぎ手は男性であるべき」といった性別に関する偏った考え方を含め、誰もが潜在的に持っている思い込みのことを指します。
対して大学生は、共働きについてどのように考えているのでしょうか。「マイナビ 2023年卒大学生のライフスタイル調査」では、結婚後の仕事に関して「共働きが望ましい」という回答が6割超で最多回答となっており、男女別に見ても共働き志向の高さがうかがえます。【図2】また男性が仕事と家庭のどちらを重視すべきかどうかという点については、「時間内に仕事を終え、積極的に子育てをする男性」に対して「すごくかっこいい」と回答する学生が男女ともに高くなっています。マイナビ調査では家庭ではなく育児に限定していますが、育児を分担することについてほとんどの学生が抵抗を感じていないことがわかります。【図3】
学生の多くが、結婚後も共働きを希望し、また男女ともに育児をするべきであると考えているという傾向を踏まえれば、会社説明会や選考において学生に対して入社後のキャリアパス等について説明をする際、共働きや男性の育児について自身や自社においてアンコンシャス・バイアスが働いていないかどうかを振り返り、留意する必要があるでしょう。
つづいても、男性育休や男性の育児に関するものです。今年(2022年)10月より「産後パパ育休」制度が始まりましたが、内閣府の調査では「男性は出産休暇/育児休暇を取るべきではない」、「仕事より育児を優先する男性は仕事へのやる気が低い」といった項目について、「そう思う」と答えた割合はいずれも2割以下ながら一定数存在しています。【図4】
一方の大学生はと言いますと、「育児休業を取って積極的に子育てしたい」という回答が男女ともに約6割前後で、育児に対しても男女関係なく非常に意欲的であると言えます。【図5】先述した共働き志向と同様に、将来の育児に対しても女性だけでなく男性も非常に意欲があることを考えれば、学生に接する際には「男性だから」「女性だから」というアンコンシャス・バイアスが働いていないか、注意する必要があるでしょう。
一方の大学生はと言いますと、「育児休業を取って積極的に子育てしたい」という回答が男女ともに約6割前後で、育児に対しても男女関係なく非常に意欲的であると言えます。【図5】先述した共働き志向と同様に、将来の育児に対しても女性だけでなく男性も非常に意欲があることを考えれば、学生に接する際には「男性だから」「女性だから」というアンコンシャス・バイアスが働いていないか、注意する必要があるでしょう。
最後に、アンコンシャス・バイアスに関連して、面接において注意したいポイントを紹介しようと思います。それは、面接において不適切とされる質問についてです。多くの方がご存じだとは思いますが、面接において聞くことが不適切とされる質問が存在します。応募者本人に責任のない事項(家族に関する情報や、居住地に関する情報)や、本来自由であるべき思想・信条に関する事項(宗教や支持政党、人生観や尊敬する人物、愛読書など)、男女雇用機会均等法に抵触する可能性のある事項(交際相手の有無や、子どもが生まれた後も働き続けられるかどうか)について質問することは、就職差別につながるおそれがあるとして厚生労働省が禁止しています。
下の図6は、就職試験の面接で聞くこととして不適切であるとされる質問について、面接で聞かれたことのあるものを学生に回答してもらった結果です(「マイナビ 2023年卒 学生就職モニター調査 6月の活動状況」)。6割ほどの学生は「聞かれたことはない」と回答している一方、「兄弟姉妹や親族について」、「両親や保護者の職業」といった質問を受けた学生が一定数いることがわかります。
- 人材採用・育成 更新日:2022/12/23
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