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【2026年卒最新版】新卒採用スケジュールとトレンドまとめ

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新卒採用のスケジュールやトレンドは毎年少しずつ変化しています。
この記事では2026年卒採用の年間スケジュール例のご紹介と、最新トレンドを解説していきます。

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2026年卒採用の全体スケジュール

例年と大きな違いはありませんが、まずは2026年卒採用の全体スケジュールを確認してみましょう。
夏インターンシップの準備と実施期間となる6月を起点とし、各時期に行うべき施策と最新トレンドを解説します。

6月〜9月:26年卒からはさらに早めの動き出しが必要? 夏インターンシップの開催、採用広報・説明会の設計

例年、この時期から夏インターンシップが開催され、企業と学生との間で最初の接点が持たれます。その傾向は今年も変わらないでしょう。

22年には「キャリア形成支援に関する取組み4類型」が新たに制定されました。
採用と大学教育の未来に関する産学協議会
「産学で変えるこれからのインターンシップ —学生のキャリア形成支援活動の推進—」を基に編集
これにより、「インターンシップ」という呼称が使えるのは、上図の「タイプ3」と「タイプ4」のみとなりました。ちなみに従来「インターンシップ」と呼ばれていた活動はほぼ「タイプ3」に分類されます(実施期間や内容については細かな規定がある点に注意)。

加えて、新たに「オープンカンパニー」という単日プログラムが設定されました(上図の「タイプ1」)。26年卒ではこれを実施する企業が、昨年と比べて増加することが予想されます。
そのため企業と学生との接点づくりが昨年より早まる可能性が高く、企業にも対応が求められそうです。

<参考URL>
三省合意改正で何が変わった?2025年卒からの「インターンシップ」とは

<学生の動き>夏インターンシップに参加

学生はこの頃に就職情報サイトに登録をし、夏期休暇中には夏インターンシップに参加します。
出典:2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(1月)
夏インターンシップに参加する学生の割合は年々高くなっており、25年卒学生では9割に迫ります。

<企業の動き>夏インターンシップが開始 広報ツールの設計も

インターンシップを通し、キャリアビジョンをより明確にイメージしたいという学生の志向に応じる形で、企業側もこの時期を一つのピークとして、多くのインターンシップが開催されます。
出典:2024年卒企業新卒採用活動調査
この図からも読み取れるように、コロナ禍に当たる22年卒・23年卒に落ち込んだインターンシップの開催数は、24年卒になりコロナ禍以前の水準に戻っています。
8月には6割の企業が、9月にも5割以上の企業がインターンシップを開催し、学生との接点づくりを始めています。

また、3月の採用広報解禁に向けた広報ツールの制作準備も始めなくてはいけません。
大切なのは、ターゲットとする学生像、そして自社の強み・魅力をはっきりさせること。この機会に人材要件の作成や更新、カスタマージャーニーマップを作っておくと、効果的な広報活動の助けになってくれます。

2026年卒のトレンドをマイナビ社員が解説!

就業体験や期間を問わない「オープンカンパニー」もキャリア形成支援の一環になりますので、「事実上の会社説明会」のようなものではなく、業界全体に関する情報提供を行う場として開催する必要があります。
そのため、オープンカンパニーで接点をつくり、その後インターンシップに参加してもらって自社で働く姿を具体的にイメージしてもらう、という流れを作る企業が多くなりそうです。

マイナビでも2026プレサイトからオープンカンパニーの掲載が可能になりました。自社と業界の強みをしっかり分析し、オープンカンパニーとインターンシップの両方をうまく使い分けて実施していくことで企業・仕事理解も進むでしょう。(水信)

10月〜12月:学生の後期授業に配慮しながらのアプローチを!
短期間の就業体験、オープンカンパニーの開催

この時期には秋・冬インターンシップが始まります。しかし、すでに水信が解説しているように、「インターンシップ」として開催するためには期間と時期の制約があるため、本年度はこの時期にも「オープンカンパニー」を実施する企業が増えそうです。

<学生の動き> 後期授業開始、選考対策を始める学生も

夏期休暇が終わり、学生は授業に戻ります。就職活動においては自己分析や業界研究を行い、志望する業界を絞っていく時期です。
一方、動き出しの早い外資系企業などを志望している学生はすでに選考を受け始めていたり、逆にこの時期から就活を始めたりと、学生のステータスにばらつきが出始めます。

<企業の動き> オープンカンパニーでライトな就業体験

この時期では、夏インターンシップに参加できなかった学生や、就活を始めたばかりの学生に向けてオープンカンパニーで1日就業体験を提供する企業が増えそうです。

また、一部の企業では夏インターンシップに参加した学生に向けて、次のインターンシップや座談会などイベントの案内、そして場合によっては選考の案内を送っている場合もあるようです。
出典:2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(10月)
「キャリア形成支援に関する取組み4類型」によって新たに定義された「インターンシップ」では、採用広報解禁の3月まではインターンシップで取得した連絡先に採用広報情報を送ることはできないと規定されていますが、事実としてこのような動きがあることは知っておくべきでしょう。

2026年卒のトレンドをマイナビ社員が解説!

この時期にはすでにインターンシップで取得した学生の連絡先に選考情報を送っている企業があるように、「キャリア形成支援に関する取組み4類型」の規定や、経団連と政府が要請するスケジュール(3月に採用広報解禁、6月に選考開始)を厳密に運用しない企業も一定数あります。

企業側のスケジュールが一定でないということは、学生からすると1年中求人があり、応募すればいつでも内定を獲得できるチャンスがある状況であるとも言えます。つまり、事実上の「通年採用」化が進んでいると言ってもいいかもしれません。

そのため、学生も就活の動き方が一定ではなくなりつつあり、この時期にすでに内定や内々定を持っている学生もいれば、まだ就活を始めていないという学生もいるような状況が現実です。
企業としてのスタンスの問題にはなりますが、いつ学生が来てもしっかりと見極め・選考が行えて、マッチするならスピーディーに内定を出せる体制を持っておくことが、採用市場を勝ち抜くという意味では求められるかもしれません。

特に採用活動の動き出しが早い外資系やスタートアップ系の企業、それらが採用上のライバルとなる企業では、柔軟な採用戦略の策定が必要となるでしょう。(水信)

1月〜2月:後期試験に配慮しつつも学生との接触を!
インターン参加者のフォローと採用体制の整備

後期試験シーズンに入るため、学生への連絡はタイミングなど十分な配慮が求められます。

<学生の動き> 学業中心の生活に

この時期に多くの大学で後期試験が始まります。
売り手市場の就活市場といえども、卒業ができなければ就職もできないと、この時期は多くの学生が生活の中心を学業へと移す時期です。その後は入試休みや春休みが始まり、夏期休暇に次ぐ長期休暇シーズンに入ります。

<企業の動き> インターンシップ参加者へのフォロー

企業側から学生へのアプローチは後期試験終了後まで待つなどの配慮が必要ですが、学生がスキマ時間を有効利用できる録画型セミナーなどをうまく活用してフォローを続け、学生の心が離れないようにするといいでしょう。

また、本格的な採用選考開始を見据えて面接官の選定とトレーニングを始める企業も増え始めます。面接官トレーニングについては「【面接質問・トーク集付き】意外と知らない! 新卒採用面接で聞くべきこと、聞いてはいけないこと」の記事をぜひ参考になさってください。

2026年卒のトレンドをマイナビ社員が解説!

後期試験シーズンではありますが、就職活動をまったくしなくなるわけではありません。
学業に配慮をするにしても「一切連絡をしない」のではなく、回答期限を長めにもっておく、説明会などの日程を多めに設定する、適性テストなどを行う場合は受験可能期間を長く設けるなど、「動きながらも配慮を忘れない」という姿勢が求められます。(水信)

3月〜5月:ついに採用広報解禁!
説明会や広報活動で採用担当者が最も忙しい時期に

3月といえば、なんと言っても採用広報(採用情報公開)の解禁です。準備してきた採用ホームページや動画、パンフレット、DMなどを使って学生に直接的なアプローチを行うことができるようになります。

また、「キャリア形成支援に関する取組み4類型」に準じたインターンシップを行った企業は、インターンシップを通じて取得した学生の連絡先に対し、この3月から採用広報について連絡することが可能になります。

説明会予約も開始され、採用担当者にとっては1年で一番忙しい時期が始まります。

<学生の動き> 就職活動に向けた動きが本格化

企業の採用情報公開の動きに伴い、学生も動きを活発化させます。エントリーシートの提出、説明会の予約と参加など、採用担当者と同じく学生も多忙になります。

<企業の動き> 説明会は3月にピークを迎える

この時期に企業が最も力を入れているのは会社説明会で、3月の開催数が一年で最も多くなります。
出典:マイナビ2025年卒企業新卒採用予定調査
単独で行う説明会のほかに、マイナビなどの就職情報サイト運営企業が主催となり、複数の企業が集まって行われる「合同会社説明会」も活発に開催されます。
さらに合同会社説明会の中でも業種や業界、採用ターゲット別(理系や福祉学部、障がい者など)の説明会など、細分化も進んでいます。またいずれのパターンであっても、コロナ禍以降はWEB開催も定着しました。

また、政府から面接などの選考活動開始は6月1日以降との要請はあるものの、25年卒の採用活動について聞いた調査によると、24年5月までに9割を超える企業が面接を開始する予定とのデータもあります。
出典:2025年卒マイナビ企業新卒採用予定調査

2026年卒のトレンドをマイナビ社員が解説!

この時期はやはり、採用広報の本格化がメイントピックになると思います。
近年では新卒採用でもIT人材やデータアナリストなど、必要とされる人材が多様化してきていたり、企業の好況感から新規事業の立ち上げが多かったりといった事情から、経営判断によって採用職種が突然増えるといったこともよく目にします。

そのため、広報ツールを作る際にはそういった変化にも柔軟に対応できる作りになるよう配慮すると、予定外の追加コストの発生を抑えやすいのではないでしょうか。(水信)

6月〜9月:内定辞退対策も重要に!
選考、内定、内定者フォロー

採用担当者の繁忙期は続きます。6月1日からは面接やグループディスカッションといった選考活動が解禁され、これと並行して27年卒のインターンシップも始まります。
また、「キャリア形成支援に関する取組み4類型 」のタイプ3およびタイプ4を実施した企業が、インターンシップを通じて獲得した学生の連絡先に対して、採用選考についての連絡が行えるようになるのも、この6月からです。

<学生の動き> 面接など選考参加が活発化 入社先を絞り込む

大学4年生の夏期休暇となり、意欲的に就職活動を進めている時期に当たります。ただし、一部の理系学生などは卒業論文の準備で忙しくなるため、理系学生の採用を考えている場合はアプローチの方法を工夫する必要があるでしょう。

<参考URL>
【理系採用ポイント3選BOOK付き】最新データから読み解く「今の理系学生」と「有効なアプローチ」とは

また、複数の内定を持っている学生は1社に絞り込み、内定辞退も発生し始める時期です。早ければ同期との交流なども積極的に行っています。

<企業の動き> 選考活動が本格化

27年卒の夏インターンシップと同時に、26年卒の選考活動がスタートし、目が回るような忙しさです。

特に選考活動では、現場社員から役員まで幅広い社員のスケジュールを調整しながら面接へのアサインが必要となります。
とはいえ、昨今はWEB面接が一般的になっているため、対面での面接と比較すれば調整や準備は比較的楽なことも多いようです。

(参考:応募者増でも対応の質を落とさない! AOLアウトソーシングで質と効率を両立した採用活動を

また、同時に内定式の準備と内定者フォローの施策も行う必要があります。
出典:2024年卒大学生活動実態調査 (10月中旬)
このグラフから分かるように、この時期の学生はすでに2社以上の内定を保有しています。つまり、半分の企業は内定辞退をされてしまうということです。ぜひ、自社で働く姿を具体的に想像できるようなコンテンツ(座談会、職場見学など)を提供したり、内定者同士のつながりを強化できるような取組みを行うなどして、内定辞退をできるだけ抑制できる施策を行いましょう。

2026年卒のトレンドをマイナビ社員が解説!

この時期に心配なのはやはり、内定辞退。しかし、この時期には学生の志望はほぼ完全に固まっているため、辞退されてしまったら、それを取り消してもらうことはなかなか難しいのが現実です。
ただし、もし社長や取締役、役員などにカリスマ的な魅力を持つ人物がいる場合は、最後の最後に心をつかんで意思をひっくり返すチャンスがある場合も。

影響力のある上層部が採用に協力的だと、そういった「ウルトラC」が可能な場合もあるので、日頃から協力関係を築いておくようにしておくと良いでしょう。(水信)

10月〜2月:学生の不安を払拭してオンボーディングを!
内定式、内定者研修

長かった26年卒の採用活動も、いったんの区切りです。一般的なスケジュールでは10月に内定式を行い、入社する4月まで内定者研修を行うことが多いようです。

<学生の動き> 社会に出る不安を持つ時期。一部学生は就職活動を継続

学生は社会に出ることに対して強く不安を感じています。最近の傾向ではその不安が「企業に対して」ではなく、「自分(の能力など)に対して」向くことが多いということも、過去の座談会から分かっています。

(参考:覆面新入社員座談会 内定者時代に感じていた「不安」について教えてください

不安が払拭(ふっしょく)できず、この時期に内定を辞退して就職活動を再開する学生もいます。
また、公務員志望から一般企業への就職へと切り替えた学生などは、この時期から本格的な就職活動を始めることもあります。

<企業の動き> 不安を解消しモチベーションを高める内定者研修を実施

不安を抱いている学生に対し、企業はそれを解消するとともに、入社までのモチベーションを維持し、入社後できるだけ早く活躍できるよう内定者研修を行います。
学生側も実に9割近くが内定者研修を望んでいます。実施してほしい研修内容1位は「基本的なビジネスマナー」。その後「仕事に必要な知識・資格の学習」「社会人基礎力の向上」が続いています。
出典:2024年卒内定者意識調査
併せて、若手先輩社員との交流の機会もつくっておくことも大切です。安心感を与え、キャリアイメージを具体化してもらうことが期待できます。

また、この時期でも採用予定人数に内定者が満たない場合は、「マイナビ新卒紹介」などエージェントサービスを利用するのもおすすめです。

2026年卒のトレンドをマイナビ社員が解説!

多くの学生は、入社後に自分が何をすることになるのか、どのような部署に配属され、どんな人と働くことになるのかを早めに知りたいという欲求が強いように思います。

そのため「初期配属確約型採用」のように、学生にとって先が見通せる採用手法も人気ですが、配属通知を「内定式前」に行うだけでも、ぐっと安心感を増すことができるはずです。

ただし、その結果として内定辞退が発生することは避けられません。採用担当者としては悩みどころだとは思いますが、入社前にモチベーションを維持し、入社後スムーズにオンボーディングができるようコミュニケーションを取っていきましょう。(水信)

採用市場の変化に適応できるスケジュール作りを

この記事で取り上げた新卒採用スケジュールは、一般的な企業を例に取ってモデル化したものです。しかし水信が解説しているとおり、近年の急速な「売り手市場化」などの影響で、一般的な採用スケジュールに準じるだけではその変化に対応できないこともあります。

自社を取り巻く環境、ターゲット学生の志向や動きなどをよく見極め、自社の将来のために必要な人材が採用できるよう、柔軟な対応も必要になってくるかもしれません。

マイナビでは、より詳細な市場感やターゲットとする学生の動向などの情報提供も行っております。新卒採用にお悩みがあったら、ぜひ一度ご相談ください。


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  • Organization HUMAN CAPITALサポネット編集部

    HUMAN CAPITALサポネット編集部

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  • 人材採用・育成 更新日:2024/04/04
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