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人生100年時代に必要な
社会人スキルを
再定義する

-各種スキルの再定義とその傾向-

About本研究について

「スキル」という言葉は、採用・育成・評価などさまざまな場面で頻繁に用いられています。
しかし、「VUCAの時代」と称されるように、昨今の社会やビジネス環境は急速に変化しており、社会人に求められるスキルも流動的になっています。
とりわけ社会人における「スキル」というものは、その採用・育成・評価等の複数場面において、明確な基準や測定方法が十分に確立されているとは言えない状況です。よって捉え方は個々人によって異なることが多く、結果として、個人の経験や主観による意思決定が行われる場面も少なくないのが実情です。こうした背景を踏まえ、本研究では、社会人の「スキル」について、研究手法を用いた定義づけを行いました。

Purpose研究の目的

本研究では、これまで主観的に扱われがちだった「スキル」について、先行研究の整理と調査分析をもとに論じました。従来のスキル概念との共通点や違いも整理しています。
この研究を通じて、社会人に求められるスキルをより統合的に捉え、採用や評価などさまざまな場面で活用できる共通の土台づくりを目指します。

Skillsスキルとは何か?

スキルとは一般に、技能や能力を指し、教育分野やビジネス分野において広く用いられる概念ですが、教育分野におけるスキルは、育成すべき能力として体系的に整理されているのに対し、社会人におけるスキルは国や各企業が様々なスキルを定義化していることや、場面や文脈によってその分類や解釈が異なり、同じ言葉でも意味が統一されていないのが実情です。

Research研究内容

さまざまな場面で用いられるスキルについて、先行研究および実務観点から抽出を行い、定量的な測定・分析を通じて39のスキルに整理しました。そして、社会人基礎力をはじめとする既存のスキル概念を基に、「土台となる3つの能力(論理的思考能力・コミュニケーション能力・自己管理能力)」を設定しました。さらに、3つの能力を基軸として39のスキルを分類整理することで、スキルという概念の全体構造を明らかにしました。

Analysis研究結果と考察

39のスキルを抽出し、既存のスキル概念を基に設定した「土台となる3つの能力(論理的思考能力・コミュニケーション能力・自己管理能力)」とどのように接続するかを分析した結果、3つの能力のどれにも類さないスキル群の存在が明らかになりました。このスキル群は、VUCA時代に求められる新たな能力として、「0から生み出す能力」と位置づけられました。

詳細データはこちらからダウンロード

Outlook提言と今後の展望

本研究では、抽出したスキルが実際の業務においてどの程度活用されているのか、またそれらがどのように習得され、成果に結びつくのかといった点までは明らかにできていません。スキルの習得や発揮には、個人の特性や環境など多様な要因が影響するため、その過程を一般化することには一定の限界があります。しかし、社会人に求められるスキルを統一的な枠組みとして整理できた点は、採用・評価・配置・育成といった人事領域において有用な示唆を提供するものと言えるでしょう。
また、今後検討していきたいものとして、「本研究で整理した社会人スキルと、教育におけるスキルとの接続」があります。これにより、教育課程から社会人として生きるまでを一貫した指標で捉えることが可能となり、個人が成長の方向性に迷うことなく、連続性をもってスキルを伸ばしていくことにつながるのではないでしょうか。

Data調査データ

調査期間: 2026年2月25日~2026年3月4日
調査名: スキルに関する調査
調査対象: 19歳以上79歳以下の正社員(企業または行政機関)である男女5,600名
引用についてのお願い: 本資料を引用される際には、出典として「マイナビ総合研究所」の名称を明記いただきますようお願いいたします。内容に関するお問い合わせについては「bp-thinktank-hk@mynavi.jp」で承ります。

研究員情報

今井 良
マイナビ総合研究所 研究部長 / 主席研究員

明治大学大学院卒。
2013年より大手教育会社にて商品企画・営業・コンサルティングに従事。
2017年マイナビ入社。一貫して人材開発・組織開発に関わる商品開発・研究調査に携わる。
2019年HRtrendlabを主任研究員として新規立ち上げに参画。
2024年HRtrendlab所長。
2025年より現職。