職種別採用の煩雑な作業も自動化に成功!
AOLの導入で実現したセキュリティと採用力の向上
採用活動の根幹にあるのは「オペレーション」です。
採用母集団の形成のためにイベントに出展するなどし、説明会を開き、エントリーシートを受け取り、選考を進めていく。その全ての過程において、自社を志望する学生がどう動いているのかを把握することが、効果的で効率のいい採用活動の実現へとつながっています。
しかし、新卒採用では企業が接触を持つ学生の数は1,000名を超えることも決して珍しくない上に、近年の「職種別採用」の流れもあり、自社を志望する学生の動きを把握するのはますます困難に、かつ煩雑な作業になっています。
そこで多くの企業に活用されているのが、一般に「ATS(Applicant Tracking System:応募者管理システム)」と呼ばれるツールです。
中でも、マイナビが提供しているATSである「Access On Line(以降、AOL)」はそのカスタマイズ性の高さ、セキュリティの堅固さから多くの企業、官公庁にご利用いただいております。
今回は、住友グループの源流企業として430年余の歴史を持つ、日本を代表する非鉄金属メーカーである住友金属鉱山株式会社で新卒採用を担当されている松本祐輔さんにお話を伺いました。
本社:東京都港区
事業内容:資源開発、非鉄金属の製錬および販売、電子材料・機能性材料などの製造および販売、プラントエンジニアリング
設立:1950年(創業1590年)
従業員数:7,202名(連結・2022年3月1日時点)
私が弊社に入社した時点では他社製のATSを利用していたのですが、ちょっとしたカスタマイズや仕様変更のたびに代理店に連絡をし、数営業日待って反映してもらうという状態でした。
それでは、近年特に重要なスピード感のある新卒採用に対応することができません。その点、AOLはちょっとした内容であれば自分たちの手でカスタマイズすることができ、非常にスピーディーです。
なので、入社してすぐに乗り換えのために検討を始めました。
― 乗り換えに当たって、社内からの反応はいかがでしたか?
松本さん: 歓迎してもらえたと思います。私がAOLを利用したことがあり、その利便性を自分の言葉で社内に伝えられたことは大きかったですね。また、官公庁でも導入されているためセキュリティ面でも安心感があり、乗り換えに当たって特別な障害はありませんでした。
― セキュリティについて、どのような点が評価いただけましたか?
松本さん: 面接官はエントリーシートをはじめ、候補者にまつわるいくつかの帳票を見ながら面接をするわけですが、それらを印刷してしまう社員が多かったんです(笑)。幸い、問題に発展したことはありませんでしたが、書類の流出などが起こってしまってからでは遅いですよね。
なので、セキュリティの観点からそれは防がなくてはならないということになりました。その点で、従来は、印刷を防ぐために面接官が帳票を閲覧するためのタブレットを手配して、物理的に印刷できない運用を取っていましたが、その準備に手間がかかっていました。
そこで、AOLを導入すれば面接ごとに必要な人に必要な資料が、その本人(面接官)の利用しているいつものPCのブラウザでのみ閲覧でき、なおかつダウンロードも印刷もできない設定も可能だという話をしまして、とても好評でした。実際に導入もし、うまく機能していると思います。
― セキュリティと切り離せない、学生のプライバシー保護の観点ではいかがでしょうか?
松本さん: はい。弊社では選考の過程で2つの適性検査を学生に受けてもらうのですが、特にそのうちのひとつがセンシティブな情報を含むため、閲覧権限の管理に気を遣いました。
2次面接以降の面接官、しかもその学生を担当する社員にしか閲覧できないように設定することで、学生のプライバシー保護にもつながったと思います。
― 御社では総合職以外にも、理系専門職の採用もされていますね。
松本さん: はい。資源系、金属系、材料系、プラントエンジニアと大きく4つの窓口に分かれており、さらにそれらの中で細かく分けた選考ルートがあります。
それぞれ、専攻している学生の数も決して多くはなく、また競争率も高い人材ですのでスピーディーで的確なアプローチが求められる上に、他の応募者と送付する書類やメールの内容も違うなど、細かく煩雑な事務も発生します。
これらについて、以前は一人ひとりの分を手作業で用意していたこともあり、ミスが起こることも珍しくありませんでした。
しかし、AOLであれば学生にフラグ(※1)を付け、そのフラグを持った学生全体に一斉送付することができます。しっかりとフラグさえ付けておけば、ミスは起こりませんね。
※1 AOLの基本機能。学生ごとに専攻内容や選考の進捗(しんちょく)度、イベント参加の有無、メール返信の有無などユーザー(企業)側が自由に設定した項目をひも付けていくことができる。
― AOLに切り替えられてから、そういったミスは減りましたか?
松本さん: システム的にそういったミスが発生しないよう、AOLと連携したWEB面接システムをカスタマイズしたので、ほとんどなくなりました。選考を通じた学生の満足度も向上しているはずです。こういった、実現したい運用をかなえる、細かなカスタマイズ性の高さは本当にAOLの大きな魅力ですね。
※2 マイナビ調べで、学生の平均エントリー社数は15.3件(2022年卒実績)。
参照元:2023年卒大学生活動実態調査 (6月)
― 学生とのリレーションが強化された印象はありますか?
松本さん: ミスがなくなったというだけでなく、例えばリクルーターが「優秀だ」と感じた学生がいたら、AOL上でフラグを付ければ人事側ですぐに察知できるので、その学生に会う準備を迅速に整えることができます。スピーディーな対応で学生とのリレーション構築がしやすくなりました。
また、フラグ関連では他にもイベントの集客数と選考参加の人数を比較して、どのイベントで接触した学生の選考参加率が高いかを知ることができ、次の参考にできるのもいいですよね。
こういったアクションをスピーディーかつ正確に起こせるようになりましたので、リレーション強化はもちろん、採用力全体の底上げにつながっていると感じます。
― 最後に、AOLの導入を検討されている方へメッセージをお願いします。
松本さん: 他のATSと比較すると、金額的にはハードルが高く感じるかもしれません。ですが、ここまでお話ししてきたように細かなカスタマイズを自分たちで行えますので、どんどん「自社の専用ツール」になっていき、使い勝手が向上します。分からないことがあれば、サポートチームがいつでも親切に答えてくださるのもありがたいですね。
私はこれまで3つのATSを使いましたが、総合的に見てAOLが一番です。しっかりとしたオペレーションは採用力の基盤に繋がることを実感しています。その実現への近道が、AOLではないでしょうか。