- 内々定告知
- 内定者面談
- 内定者懇親会
- 内定式
- 入社前研修
- 入社
内々定を出した学生から速やかに入社意思を示してもらう「内定者フォロー」活動は採用活動の一環として非常に重要な位置づけとなっています。また言い換えると、同一学生による重複内定が以前と比べると増えており、採用活動において内々定辞退は企業にとって大きな課題の一つとなっています。こちらではその内定者フォローについて、順を追ってご説明します。
・内々定告知
最終面接の合格を学生に通知して以降、今までは企業側が学生を選ぶという活動だったのが、学生が企業を選ぶ状況に変わります。内定者フォローはこの告知から始まる事を認識し、「歓迎している!是非入社して欲しい!」という事をいかに伝えるかが重要になります。
・面談
合格を告知する際、再度会社に来てほしい旨を伝えて面談を行ってください。その際、改めて最終面接合格を祝福する言葉を沿えて内々定通知書(雛形へリンク)、内々定承諾書などの書面を学生に手渡しするとともに、入社までの今後のスケジュール、今後の就職活動の継続有無及び意思決定の時期、これまでの面接の評価などをお話ください。
【内々定承諾書について】
多くの企業が内々定告知後、学生に内々定を承諾する署名をいただく、内定承諾書を学生と取り交わしています。署名をした学生が辞退することもありますが、学生の自社への入社意思確認用として利用されています。
・内定者懇親会
内定者フォローの中で最も開催されているイベントが内々定者懇親会です。内々定者と社員の懇親の場として数多くの企業に導入されています。学生に社員のパーソナリティや社風を改めて理解してもらう機会になります。
・内定式
内々定学生を一同に集め、正式な内定通知をする会です。
主に日本経済団体連合会が採用選考に関する指針に定めている正式な内定日(卒業・終了年度の10月1日以降)に開催されることが多く、学生もこの式の存在は通例である認識ですので、実施をおすすめします。
内容としては内定書の交付、社長・役員などからの講話や社員との交流、施設見学など、かなりの社内リソースを使った会として実施されることが多く、早い段階から準備を進めておく必要があります。
・入社前研修
※1 「今後、内々定者フォローとして希望するもの」 2018年卒マイナビ学生就職モニター調査(2017年7月調査)
上図は2017年7月に調査したモニターアンケートにて「今後、内々定者フォローとして希望するもの」を聞いた際の回答結果です。先にお伝えした内々定者懇親会の次に学生は「勉強・グループワーク・研修」という学びの機会を求めていることがわかります。研修を行うことでのメリットは内定先に対する不安の解消、学生から職業人へのマインドの切り替え、事業、職場への共感の醸成など数多くあります。入社して以降の早期戦力化を目的に実施する企業が増えています。
・その他のフォロー策
学生は学生生活の中で周りの友達が内定先の企業からどの様なフォローを受けているか?という話をすることが多々あります。そういった中、何も働きかけをしていない場合、「本当に自分は働いて良いのか?」「会社として自分たちに期待をしていないのではないか?」と学生の不安を煽る事につながってしまいます。極力定期的な状況確認や会社への訪問機会を作るなどの策を講じていく方が良いかと思います。下記、その他フォロー策について列挙します。
・メルマガや社内報
定期的に送ることを前提にした手段であり、一方通行の案内となるため、学生の状況把握はできませんが、継続的に学生にアクションを取ることが可能です。
・内定者専用アプリケーション
内定者のみが閲覧できるクローズドのアプリケーション。SNS機能を搭載しているものが多く、内定者・社員とのコミュニケーションツールとして活用できます。採用担当者側で発信をせずとも内定者同士でコミュニケーションを深めてもらうことができます。
・内定者アルバイト
授業終わりや休み期間中などに簡単な事務作業などを依頼するアルバイトとして会社に来てもらうということもフォローとして有効です。入社前に実際に働くことで入社後の事をイメージでき、社員とのコミュニケーションを深めることが可能です。
以上、内々定者フォローの一般的な手法です。奇を衒うコンテンツを盛り込むのではなく、きっちりと学生の入社に対するモチベーションを高められるような接点を持つための設計が重要となります。