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なぜサマーインターンシップを実施するべきなのか

 20年卒の採用活動が山場を迎えようとする中、並行して21年卒向けのインターンシップの準備に取り掛かろうとする採用担当の方も多いと思います。本コラムでは「2020年卒マイナビ学生就職モニター調査」の「2月の活動状況(以下、モニター2月調査)」と「4月の活動状況(以下、モニター4月調査)」のデータを用いて、インターンシップ実施に向けて役立つ考察を試みようと思います。

志望度が上がって採用選考を受ける気になるインターンシップとは

 インターンシップでの職業体験を通じて、学生は働くことへの意欲を高め自分の能力を社会で活かすことを学びます。さらにインターンシップ先の業界や企業への理解を深め、来るべき就職活動に備えます。実施する企業側としては、参加した学生が仕事への理解を通じて志望度を高め、就職活動開始後、自ら応募してくるのを望ましいと考えているでしょう。「モニター2月調査」では学生に、個々のインターンシップについて、参加することで「その企業に対する志望度は上がったか」と「採用選考を受ける予定か」を聞きました。その調査データを分析すれば、企業の採用担当者が目指すべきインターンシップが見えてくるでしょう。

インターンシップに参加することで志望度は上がったか、参加した企業の採用選考を受ける予定か

 「モニター2月調査」のデータを用いて、「その企業に対する志望度が上がったか」「採用選考を受ける予定か」の2項目と、インターンシップの様々な要素である「プログラムの内容」「プログラムの期間」「参加時期」「フィードバックの有無」「専攻別の内容だったか」などとの相関を分析したところ、他に比べて明らかに大きな差が現れた項目がありました。それは「その企業のインターンシップに2回以上参加したか」です。

インターンシップの様々な要素と志望度上昇の関係(グラフ下の数字は回答数)

 「1回だけ参加(=その企業のインターンシップに参加したのは1回だけ)」の場合の「志望度が上がった」割合62.7%に比べ、「2回以上参加(=同じ企業のインターンシップに2回以上参加)」場合は81.8%で、19.1ptもの差がついています。この効果は志望度アップだけに留まりません。「モニター4月調査」の結果を分析したところ、2回以上インターンシップに参加した企業から得た内々定は、1回だけの場合に比べ、入社予定先に決めた割合が16.0pt高くなっています。さらに、2回以上インターンシップに参加した企業を入社予定先に決めた学生は内々定満足度が高く、最も高い満足度を選択した学生の割合で14.3ptの差がありました。

得た内々定のうち入社予定先に決めた割合

(モニター学生1人つき最大4社まで挙げてもらった内々定のうち、学生が入社予定先に決めた内々定の割合)

入社予定先を決めた学生の内々定満足度

※上記2つのグラフにおいて、グラフ左の数字は回答数
参加 = インターンシップに参加した企業からの内々定
不参加 = インターンシップに参加していない企業からの内々定
1回だけ参加 = インターンシップに1回だけ参加した企業からの内々定
2回以上参加 = インターンシップに2回以上参加した企業からの内々定

2回以上インターンシップに参加してもらうためにはいつから実施すべきか

 ここまで見たように、インターンシップを通じて、学生の志望度を上げ、選考受験につなげて、内々定を出した後入社予定先として選択してもらうには、「学生がもう一度(結果的に2回以上)参加したくなるようなインターンシップを実施する」のが有効だと考えられます。ただし、「インターンシップに2回以上参加したのは、そもそも当初から志望度が高かったから」という可能性もあるので、入社予定先に絞って「インターンシップの参加状況」と「当初の志望度」の相関も見ておきましょう。
 下図の通り、インターンシップに「2回以上参加」した入社予定先は、やや「第一志望」の割合が高いものの、第三志望までに入っていなかった「それ以外」の割合も3割を超えていました。つまり、当初の志望度が高くなくてもインターンシップに「2回以上参加」してもらえる可能性は十分あります。

入社予定先の当初志望度とインターンシップ参加状況の相関

 では、2回インターンシップに参加してもらえるようにするには、いつからインターンシップを実施すべきなのでしょうか。そこで「モニター2月調査」の結果から「インターンシップ全部の初回参加時期」の分布と「2回以上参加したインターンシップの初回参加時期」の分布を図示しました。全部の参加時期では2月が最も高い割合なのですが、2回以上参加したインターンシップでは、初回参加時期は8月がピークで、次いで9月、12月となっています。2回以上参加してもらうには、初回が1月・2月では無理があり、遅くても年末、なるべくなら夏季に実施するべきでしょう。

インターンシップの初回参加時期分布

 つまり、インターンシップの効果を最大化するには、初回に参加したインターンシップで「もう一度この企業のインターンシップに参加したい」と思わせて「2回以上参加してもらう」のが有効であり、そのためにはまず、サマーインターンシップを実施するべきなのです。

2回以上参加したインターンシップの特徴とは

 学生が2回以上参加したインターンシップにはどのような特徴があるのでしょうか。それを追っていけば、どのようなインターンシップを実施すれば学生がもう一度参加しようと思うかのヒントを見つけることができるでしょう。

参加回数別インターンシップの内容と特徴

 インターンシップの内容(上図上)と特徴(上図下)について、「1回だけ参加」したインターンシップと「2回以上参加」したインターンシップを比較しました。「2回以上参加」の方が割合が高いのは、内容で「ロールプレイング形式の仕事体験」「グループワーク」、特徴で「内容についてのフィードバックがあった」「参加学生の間で成果の競争があった」でした。
 「ロールプレイング形式」のポイントは文字通り「役を演じること」です。実践例としては「営業部門の社員になったつもりで、営業先の担当者役の人に対し、その企業の商品を売り込む」「開発部門の社員になったつもりで、発注者役の人からニーズを聞き出し、どのようなシステムを導入すればよいかプレゼンする」といったものが考えられます。演じた内容を評価し、良かった点や改善すると良くなる点をアドバイスするなど「フィードバック」を行うことで学生の志望度アップにつなげることができます。2回目のインターンシップ参加につなげるためには、フィードバックの内容を踏まえて、より高いレベルに設定した再挑戦の場を用意する、といったことが考えられるでしょう。「成果の競争」として1回目と2回目を関連させて採点し、「最も成長した人」を表彰して、「自分を成長させてくれる」企業だと認識させましょう。
 「グループワーク」は学生にチームを組んでもらって「企画立案」や「課題解決」を行うもので、企業に合わせてワークの内容を設計するサービスも提供されています。チームでまとめた内容をプレゼンしてもらい、優秀なチームを表彰して「成果の競争」を行うこともできます。2回目のインターンシップ参加につなげるためには、プレゼン内容について「フィードバック」を行い、そこで見つかった課題を元に次回のテーマを設定するとよいでしょう。実際に関連する仕事をしている社員も入れたチームによる「グループワーク」の場を設定すれば、より充実した「2回目」を行うことができるでしょう。
 
 ここまで、2回目の参加を見据えた内容のインターンシップを夏季に実施することで、学生の志望度を高め、3月以降への応募や、その後の内々定出し、最終的には入社予定先決定につなげるという戦略について紹介してきました。企業と学生、双方にとって得るものが大きいインターンシップの実現のため、一助となれば幸いです。
 
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