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インターンシップ参加社数と参加業界について

参加社数の増加は「より広い業界を知ること」につながっているか

 就職活動前の学生は、インターンシップに参加することで、志望業界に対する理解を深め、自らの適性を知る手がかりを得ることができます。「2019年卒マイナビ学生就職モニター調査(以下、モニター調査)」の3月の活動状況によると、19年卒の就活生は前年の学生より多くの企業のインターンシップに参加していました。一方、「志望業界が自分の適性に合っているか」や、「思っていた通りの仕事内容なのか」を判断するためには、より広い業界のインターンシップに参加して、比較検討する必要があります。

 そこで今回は「インターンシップ参加社数が増えることが、より広い範囲の業界を知ることにつながっているか」について、検証していきたいと思います。

 「インターンシップに参加した業界」については、「2019年卒マイナビ大学生業界イメージ調査(以下、業界イメージ調査)」で調査しています。この調査では「インターンシップに参加した業界」を40の選択肢を示して選択させています。「選択した業界の『数』(活動対象の『業界数』)」が多いほど「より広い範囲の業界のインターンシップに参加した」と考えられるので、ここでは「活動対象の業界数」を「活動した業界の範囲の広さ」と定義します。この「活動対象の業界数」は文理で大きな差があるため、分析は文系・理系に分けて行います。なお、「業界イメージ調査」の調査対象は「モニター調査」と同じ「モニター会員の学生」であり、「モニター会員の学生」には会員登録時に「就職活動開始当初の第一志望の業界(以下、第一志望業界)」を聞いています。この「第一志望業界」も今回の分析の軸として用いたいと思います。

※「活動対象の業界」および「第一志望業界」は下記の40の業界分類を用いて調査しました。また、集計の際は、回答数を担保するため、業界グループでの集計値を用いました。

業界分類および業界グループの内訳
40
の業界分類
文系業界グループ 理系業界グループ
「建設・設備工事」「住宅・インテリア」 建設・住宅
「食品・農林・水産」
「繊維・化学・ゴム・ガラス・セラミック」「薬品・化粧品」
「機械・プラント」「電子・電気機器」「自動車・輸送用機器」
「アパレル・服飾関連」「鉄鋼・金属・鉱業」「精密・医療機器」
「印刷・事務機器・日用品」「スポーツ・玩具・ゲーム製品」

「ソフトウエア・情報処理・ネット関連」「ゲームソフト」「通信」 ソフトウエア・通信
「鉄道・航空」「陸運・海運・物流」「電力・ガス・エネルギー」 インフラ
「医療・調剤薬局」
|

医療・調剤薬局
「不動産」「給食・フードサービス」「ホテル・旅行」
「介護・福祉サービス」「アミューズメント・レジャー」
「コンサルティング・調査」「人材サービス(派遣・紹介)」「教育」
「エステ・理美容・フィットネス」「冠婚葬祭」
それ以外の
サービス
「総合商社」「専門商社」 商社

「百貨店・スーパー・コンビニ」「専門店」 小売
「銀行・証券」「クレジット・信販・リース」「生保・損保」 金融
「放送・新聞・出版」
「広告・芸能」
「官公庁・公社・団体」

就職先として検討したことのある業界の数について

 そもそも就職活動をする学生は、就職先を考えるにあたって、いくつくらいの業界を比較検討しているのでしょうか。業界イメージ調査では「就職先として検討したことのある業界」について調査していますが、ここではその結果から「検討先として選択した業界の数」の平均値を算出してみました。この数値が大きいほど、広い範囲の業界から就職先を検討していることになります。
*グラフの数値は業界イメージ調査より

 文系は19年卒で平均して6.8の業界を選択しており、かなり広い範囲の業界から就職先を検討していました。前年の18年卒では平均6.9で、ほぼ変化なしです。理系は19年卒の平均で4.4で、文理差は2.5あり、文系のほうがより「広い」範囲の業界から就職先を検討しています。理系の前年(18年卒)は平均4.7で、前年比0.3減と、わずかに範囲は狭まっています。

インターンシップに参加した業界の数について

 続いて「インターンシップの参加社数」と「参加した業界の数」について見ていきます。
 文系・理系それぞれについて、モニター調査から「インターンシップ参加社数平均」を出し、その隣に業界イメージ調査の結果から抽出した「インターンシップに参加した業界数の平均」を並べて、下図に示しました。
*参加社数はモニター調査、参加業界数は業界イメージ調査より

 文系学生では19年卒で平均して2.5の業界のインターンシップに参加しています。18年卒と19年卒を比較すると、参加社数が1.2社増、参加した業界数は0.4増でした。「参加社数が増えて、より広い範囲の業界を知る」ことにつながっているようです。理系学生は19年卒で平均して2.0の業界のインターンシップに参加していました。前年と比較すると、参加社数が1.1社増、参加業界数は0.3増で、文系学生と同じ傾向が見えます。
 ここでさらに参加業界数別の割合も見てみましょう。
*業界イメージ調査より

 これによると、文系学生で3業界以上の企業のインターンシップに参加した割合は、18年卒の32.5%から19年卒は43.0%に増加し、理系学生では18年卒の17.7%から19年卒では24.1%に増加しています。このように文理とも広い範囲の業界のインターンシップに参加する学生が前年より増えていることが分かります。

 次に第一志望の業界別の傾向を文理別に見ていきます。まずは文系です。
*参加社数はモニター調査、参加業界数は業界イメージ調査より
*「第一志望の業界」が「インターンシップに参加した業界」に含まれないケースもあります。

 文系では、「金融」を第一志望とする学生は、社数が1.6社増、業界数が0.7増で、参加社数が増えた分参加業界の範囲も広がる傾向があったようです。19年卒で3業界以上のインターンシップに参加した学生は54.3%に達していました。「製造」志望も社数1.9社増、業界数0.6増で同様の傾向がありました。一方、「放送・新聞・出版」「広告・芸能」「官公庁・公社・団体」のいずれかを第一志望とする学生は、業界数が他の業界を第一志望とする学生より少ない上、前年と比べてあまり増えておらず、比較的狭い範囲の業界のインターンシップに参加していたようです。
*業界イメージ調査より

 続いて理系学生の第一志望業界別の傾向です。
*参加社数はモニター調査、参加業界数は業界イメージ調査より
*「第一志望の業界」が「インターンシップに参加した業界」に含まれないケースもあります。

 理系では「建設・住宅」を第一志望業界とする学生が、参加社数2.3社増、業界数が0.8増と、参加社数が大きく増加するに伴い、参加業界の範囲も広がっていました。逆に「医療・調剤薬局」志望の学生は、参加社数0.4社減、業界数増減なしでした。「医療・調剤薬局」志望のインターンシップ参加業界数平均は1.1で、インターンシップに参加した業界が1業界のみの学生が73.1%と、他の業界のインターンシップにはあまり参加しない傾向にあるようです。
*業界イメージ調査より


 ここまで見てきたように、インターンシップの参加社数増は、より広い範囲の業界のインターンシップ参加につながっていました。よって、今年の学生は、第一志望の業界やそれ以外の業界に対する理解が深まり、自らの適性について判断できている割合が、前年の学生より高いと考えられます。今後はこのことが内々定率の上昇や内々定先に対する満足度の改善にどのようにつながっているか検証していきたいと思います。