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インターンシップにどのように参加すれば内々定行きの高速バスに乗れたのか

新型コロナウイルス感染症流行で、今年(21年卒)の就職活動は大きな影響を受けました。特に面接については、緊急事態宣言下ではほとんどWEB面接となり(ピーク時の5月後半に実施された面接のうちWEB面接だったのは95.7%・マイナビ 2021年卒 学生モニター調査より)、企業の採用選考の進捗が遅れる原因のひとつになったと考えられます。そんな中「インターンシップに参加した企業から内々定を得て入社を決めた学生」については、比較的影響が少なかったのではないかと考えられます。

そこで今回のコラムでは、7月末時点で入社予定先を決めている学生について、「入社予定先のインターンシップに参加していたか・不参加だったか」で、どのような違いがあったか、文理別に比較してみたいと思います。まず、内々定獲得状況について比較した後、2月以前のインターンシップ参加状況についても遡って見てみようと思います。

7月末のモニター調査では、内々定を得た学生のうち86.4%が入社予定先を決めたと回答していました。また、入社予定先を決めた学生のうち49.3%が入社予定先のインターンシップに参加していました。この数字は前年は39.9%だったので、かなり増えたことになります。これを文理別で見ると、文系は44.0%、理系は53.1%で、理系の方が割合が高くなっています。

入社予定先の企業のインターンシップに参加していた学生のうち、コロナの影響拡大前に内々定を得られたのはどのくらいか

ではまず入社予定先から内々定を得た時期について、入社予定先のインターンシップに参加していた学生と不参加の学生を文理別に比較してみましょう。

まずは文系です。入社予定先のインターンシップに参加していた学生のうち2月以前に内々定を得たのは11.9%と1割強です。7都道府県に対し緊急事態宣言が出たのが4月7日なので、影響が比較的少なかった3月までに内々定が出たのは29.5%、宣言直後の4月上旬までだと36.6%でした。入社予定先のインターンシップ不参加の学生では4月上旬の時点で13.2%なので、それに比べるとかなり早く内々定が出ています。その後、少しずつ内々定を得る学生が増えていきますが、一気に増えるのは緊急事態宣言解除(5月25日)直後の5月下旬と6月上旬でした。6月上旬は、政府が示す就活スケジュールで6月1日が採用選考活動開始となっているため、その直後ということもあったようです。この6月上旬までに入社予定先の内々定が出たのは、入社予定先のインターンシップ参加した学生が86.9%に対し、不参加の学生は51.9%でした。

次に理系です。入社予定先のインターンシップに参加していた学生のうち2月以前に内々定を得たのは13.6%で文系と大きくは変わりませんが、緊急事態宣言前の3月中までだと36.9%、さらに緊急事態宣言直後の4月上旬にぐっと増えて48.9%に達します。その後はやや伸びが停滞しますが、文系同様6月上旬にまた増えて86.5%となりました。入社予定先のインターンシップに不参加の学生についても、同じ時点で61.6%なので、半分強だった文系に比べると早く内々定を得て入社予定先を決めていたことになります。

このように、入社予定先のインターンシップに参加していた学生のうち、コロナウイルス感染症流行の影響が大きくなる前に入社予定先から内々定を得ることができたのは、文系で36.6%、理系で48.9%でした。

入社予定先のインターンシップに参加していたか不参加だったかで大きな違いが出たのは?

入社予定先の内々定を得た時期のほかに、入社予定先のインターンシップに参加していたか不参加だったかで大きな違いはあったのでしょうか。実は入社予定先の企業規模で大きな違いがありました。

従業員5,000人以上の企業に入社予定の割合は、文系では、入社予定先のインターンシップ参加の学生が32.8%に対し不参加の学生は27.6%、理系ではこの差はさらに大きく、参加の学生が38.0%、不参加の学生が29.4%となっています。また、不参加の学生の入社予定先は従業員規模300人未満の割合が比較的高くなっています。なお、2月以前に遡って、実際に参加したインターンシップ先の企業規模を見ると、参加の学生と不参加の学生で入社予定先の企業規模ほどの大きな違いはありませんでした。

※注:2月以前の活動については、以降の数字も含め「マイナビ 2021年卒 学生就職モニター調査 2月の活動状況」のデータを参照
 ※注:インターンシップ先の企業規模は、1人につき最大4社の参加企業を回答し、1社を1レコードとして集計

2月以前の活動に違いはあったのか?

入社予定先のインターンシップに参加していたか不参加だったかで、インターンシップ参加企業の企業規模には大きな差はありませんでしたが、それ以外の部分で2月以前の活動に違いはあったのでしょうか。

まず、インターンシップの参加社数で差が出ていました。文系の場合、入社予定先のインターンシップに参加の学生の平均インターンシップ参加社数は9.7社だったのに対し、不参加の学生は7.2社で、2.5社の差がありました。理系では、参加の学生が6.8社に対し、不参加の学生は5.4社でした。なお、入社予定先のインターンシップには不参加でも、ほとんどの学生が他の企業のインターンシップに参加していました(入社予定先のインターンシップに不参加の学生のうち文系で95.7%、理系で93.4%がそれ以外の企業のインターンシップに参加)。また、インターンシップに参加した企業のうち、その企業の採用選考を受けようと考えた企業数平均は、入社予定先のインターンシップ参加の文系で5.6社、理系で3.9社で、多くの企業のインターンシップに参加したのち、採用選考を受ける企業を絞り込んでいる様子が伺えます。

最初にインターンシップに参加した時期についても見てみましょう。その時期までにインターンシップに参加していた割合の推移を見ると、理系については、入社予定先のインターンシップに参加の学生が不参加の学生よりやや早いという程度ですが、文系については7月に差が開いており、夏の早い時期からインターンシップに参加していた学生が比較的多かったことが分かります。

そのほかインターンシップに関することでは、入社予定先のインターンシップに参加していた学生は、同じ企業のインターンシップに2回以上参加した割合が高くなっていました。インターンシップ参加以外の2月以前の活動では、OB・OG訪問やリクルーター・人事担当と会った割合が高くなっていました。

インターンシップに参加した企業に入社予定の学生の特徴まとめ

ここまで見てきた通り、7月末までに入社予定先を決め、かつその企業のインターンシップに参加していた学生は、インターンシップ不参加の企業に入社予定の学生に比べて、多くの企業のインターンシップに比較的早い時期から参加し、参加した企業の中から選考を受ける企業を選択していたことがわかりました。また、これと思った企業については、2回以上インターンシップに参加したり、OB・OGや人事担当と会ったりした割合も高かったようです。

インターンシップに参加することがすなわち内々定行きの高速バスに乗ることにはならないようですが、インターンシップを通じて多くの企業を見て、さらに追加のアプローチを行い、企業を選ぶことにより、より早く内々定や入社予定先の決定に近づくことはできそうだと言えるでしょう。