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学生視点でみる内々定者フォロー

「広報活動開始3月・選考活動開始6月」のスケジュールとなって2年。学生は約90日間で業界研究から企業研究を経て、企業の選択から受験まで行わなければならない状況となっています。更に、今年は5月末時点で53.3%と、選考活動開始解禁前に過半数の学生が内々定を得るほど、実質的な選考は早まっていました。結果、学生は企業選択を行う際に必要な情報を十分有しない状態で、複数企業から内々定を得ている状況となっていました。実際、弊社でアルバイトをしている学生達は早々に内々定を得て、第一志望の企業に内々定承諾の連絡を入れたにも拘らず、複数の内々定先の選択に悩む姿を多く見かけました。このような状況の中、益々重要性の高まる内々定者フォローに関して今回は学生視点でまとめてみました。

<確認:企業が内々定者フォローを行う意義>

学生視点で内々定者フォローを振り返る前に、企業が内々定者フォローを行う意義を確認しておきたいと思います。実施の意義は「内々定辞退防止」と「早期戦力化」という2つに分かれます。「内々定辞退防止」は内々定者同士の仲間意識醸成や、先輩社員とのコミュニケーションを介した働くイメージの醸成が主な目的となります。「早期戦力化」の目的は集合研修をはじめ、通信教育やWEBを活用した事前学習を通じて、入社前までに必要な知識を習得させることにあります。実際に実施している企業の内々定辞退対策を「2017年卒マイナビ企業内々定状況調査」で確認すると、以下のような内容になっています。

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<学生視点で見る内々定者フォロー>

では学生たちは内々定フォローをどのように考えているのでしょうか。弊社「2018年卒マイナビ学生就職モニター調査7月の活動状況」における「内々定者フォロー・内々定者研修を受けたいか」という問いに対して、79.5%の学生が「はい」と回答しています。文理男女別で比較すると、文系女子(86.3%)や理系女子(83.7%)の割合が高く、比較的女子学生の方が熱心に研修を受ける姿勢が見られます。

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続いて、学生が希望する内々定先企業との接触頻度を見てみましょう。全体は「1ヶ月に1回程度」(47.7%)が最も多く、「2ヶ月に1回程度」(39.9%)とあわせて8割強の学生は1~2ヶ月に1回程度を望んでいます。文理別でみると、理系学生が間隔を開けることを望む傾向にあります。これは卒業研究等で忙しいことが一因として考えられます。理系学生に対してはe-learning等を活用する等、時間的配慮も必要になりそうです。

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研修等を受けようと思う理由として「内々定者同士の人間関係を深めたい」(61.5%)や、「入社予定先の職場の雰囲気を知りたい」(53.6%)といった、働く職場での人間関係や雰囲気を把握したいという要望が多く挙げられています。これを入社予定先企業の活動開始時点における志望企業順位で比較をしてみると、第三希望やそれ以外の企業から内々定を得ている学生は、企業理解が不足しがちなのか、様々な情報を求める傾向にあります。特に「選んだ会社が正しかったか見極めたい」の回答割合が高く、多くの不安を抱えているのではないかと推察されます。このあたり、学生の志望度の高低で情報提供量をコントロールする必要がありそうです。

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そもそも内々定者フォローを受けたい理由の背景あるのが学生の心理状況だと思います。同じモニター調査7月において、「入社予定の企業を決めたあとに『本当にこの会社でいいのか』と不安になったことがある」割合は54.9%と、ここ数年は5割台で推移しています。また、不安を覚えた学生の内、未だに不安が解消されない割合も61.8%と高く、内々定ブルーに至るケースが少なくないのが現状です。不安になる要因として多く挙げられているのは「この会社できちんと務まるかどうか」(38.6%)や、「なんとなく漠然と」(34.1%)となっており、個々の学生が求める情報を提供することで解決すると思われます。

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ではどのような情報を求めているのでしょうか。モニター調査では7月末の段階で「入社予定先から『今』提供してほしいと思う情報」を聞いており、「入社までにしておくべきこと」(46.9%)や「入社一年目の仕事内容」(43.8%)等、まずは仕事内容に付随する情報が上位に挙げられています。女子学生は全般的に多くの情報を求める傾向にありますが、全体と差が大きかったのは「内定式の日時・内容」(女子38.0%)や「新入社員研修の期間や内容」(女子:36.0%)といった、実務的な情報を求めているようです。一方、男子は「将来のキャリアプラン」(男子:28.4%)や「昇進・異動に関する制度や現状」(男子:29.1%)等、入社してからのキャリアに関連する情報を女子学生よりも求める割合が高くなっています。

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<今後の内々定者フォローのポイント>

ここまで見てきたように、全般的に女子学生の方が男子学生より多くの情報を求める傾向が見られますので、通常より多様な情報提供の機会を作る必要があるでしょう。また理系学生に関しては学業に配慮し、時間的拘束を少なくするよう、事前研修等は通信教育やWEBの活用を検討いただくのも良いかと思います。
情報提供に関して誰が伝えるのかも重要です。最も信頼できるのは採用状況をよく把握している人事担当者だと思いますが、理系の研究職やシステム職など専門的な知識提供には、社内協力者等も必要になります。学生の立場に立って説明できる人物を事前に選抜しておくことも大事です。
また以前お会いした企業様では、内々定者ごとのカルテを作成していました。適性検査の結果から選考プロセスごとに誰と面談して、どのような質問を受けたのかまで、事細かに整理されていました。選考段階から、どのような情報提供を行っていたのか、また、それを受けて学生の関心事が何に移っているのかを把握しておくことは、内々定者フォローに役立ちます。今期は難しいにしても、次年度以降の採用においては、学生のカルテ作成をお勧めします。

この辺りを参考にしていただき、自社の内々定学生の属性や状況に応じて、どのような情報を提供し、内々定者をフォローしていくのかご検討ください。