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保育系大学生が働く場を考えるにあたって注目していること

女性活躍推進の機運が盛り上がるに伴い、保育園及び保育士の需要は増加しています。しかし保育園の新設や保育士の確保については、未だ非常に厳しい状況にあります。

特に、保育士の確保については、給与面の課題も取り上げられることが多くあります。厚生労働省の平成27年度賃金構造基本統計調査における「保育士(保母・保父)」の年収を計算してみると※1、想定される年収は323.3万円(平均年齢35.0歳)になり、産業別全体の平均年収489.2万円(平均年齢42.3歳)と比較して年収額、平均年齢ともに大きな差があります。

男女別に賃金を見ると、従事人数の95%近くを占める女性の平均想定年収は322.1万円(平均年齢35.2歳)と平均よりも僅かに少ないことから、実際にはもう少し低い年収の保育士が多いと予想できます。さらに同調査に関しては、保育士は産業全体に比較して、勤続年数が短いことも示されています。

今回、保育系の学生が、働く場を考えるに当たって、どのようなことを考え、また注目しているのか知るため、
マイナビ2017会員のうち、

① 保育系の学校に通っている
② 志望職種が保育士

いずれかに該当する学生にむけての調査を行いました。

回答は120名、うち106名が大学生でした。
調査の詳細は、今後サポネット上で改めてご紹介する予定ですが、今回は回答者の多数を占めた大学生(106名)に集計対象を限定し、特徴的な部分を紹介したいと思います。

※1:「きまって支給する現金給与額」の12倍と、「年間賞与その他特別給与額」の和

保育調査の概要

調査対象 : マイナビ2017に登録している学生のうち、保育系の学校に通っている又は志望職種が「保育士」の学生
調査期間 : 2016年9月21日~2016年10月11日
回答者分布: 有効回答120名  うち大学生:106名 短大生・専門学校生:14名
※本コラムではこの「大学生106名」についての集計を行いました。

今回は、以下4つの点について注目したいと思います。

  • 【1】 実習以外の、保育施設におけるアルバイトやボランティア経験について
  • 【2】 保育士資格を活かして働きたいと考えている学生の割合と「就職先を探す際に大切だと思うもの」
  • 【3】 保育士として働くと考えた場合、不安に感じること
  • 【4】 保育士資格を活かして「働きたくないと思う理由」

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【1】 実習以外の、保育施設におけるアルバイトやボランティア経験について

指定保育士養成施設に通う学生については、指定の単位に加え保育園および児童福祉施設での実習を経験することで保育士資格を取得することができますが、大学生のおよそ半数が、実習以外にも保育施設でのアルバイト、又はボランティアを経験していることが分かります。実習に加え、2人に1人がカリキュラム外でも現場を知る経験をしていることから、一般的な就職活動生よりも、就職(入職)後の労働環境を知ることはできている可能性が高いと考えられます。
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【2】 保育士資格を活かして働きたいと考えている学生の割合と「就職先を探す際に大切だと思うもの」

保育士の資格を活かして働きたいと考えている学生は、今回の調査では66.0%でした。3分の1程度は、資格を活かした就職を考えていないということになります。
保育士資格を活かして働きたいと考えている学生に限定して、就職先を探す際に大切だと思うもの」を複数選択にて回答してもらったところ、最も多く選ばれたのは「人間関係(79.7%)」、僅差で「給料(78.3%)」「勤務地(73.9%)」が続きました。

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【3】 保育士として働くと考えた場合、不安に感じること

保育士として働くと仮定した場合に不安に感じることについて、当てはまるものを全て選んでもらったところ、現時点で保育士資格を活かして働く意思があるかどうかによって、結果に違いがありました。資格を活かして働きたいと考えている学生は、8割以上が「職員内の人間関係」を選択しているのに対し、資格を活かす予定のない(資格を活かして働きたくない)学生は6割程度でした。
また「給料」の項目については、資格を活かす予定のない学生の86.1%が選択していますが、資格を活かして働きたいと考えている学生は74.3%と、不安に思う項目に違いがあることがわかります。

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【4】 保育士資格を活かして「働きたくないと思う理由」

保育士資格を活かして働きたいと考えていない学生に対して、その理由を複数選択で聞いたところ、最も選ばれたのは「給料が低いから(71.4%)」でした。続く「実習を通じて向いていないと感じたから(51.4%)」とは大きな差があり、新卒学生においても、保育士の資格があるのに保育士職を選択しない理由には給料に関する不安やマイナスイメージがあることが想像できます。

【1】~【4】の結果から、保育士養成校で学ぶ「保育系学生」は、在学中に実習やボランティア・アルバイトを経験することで仕事の大変さを実感し、賃金の低さや入職先の人間関係を心配しながら保育の道に進むかどうかも含めた進路決定をしている様子がうかがえます。新卒保育士の採用においても、給与に関しては注目度の高い項目のようです。
賃金については、政府からの補助金や自治体独自の対応が行われている場合もありますが、まだ潮目が変わるほどの大きな流れにはなっていないようです。
女性の社会進出を推進する方法のひとつとして、子どもを預けて働くという選択をした保護者が多い中で、保育士という職業につくことができる学生たちが、給料等の不安要因無く職業選択を行えるよう、就職情報サイトとしてできることは何か、私共も考えていきたいところです。また、今回は、大学生106名の非常に少ない回答の集計結果でこの稿を挙げさせていただきましたので、今後更なる調査・分析が必要だと考えます。引き続き、注目していきたいと思います。

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