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【連載】コロナでどう変わった?―大学・学生のリアル 第1回

22年卒の感じている閉塞感、孤独感。オンライン化で大きく変わった学生生活のリアル

マイナビには、大学でのキャリア・就職指導などを中心に学生と向き合い、彼らにとってより良いキャリアを築く手助けをしている「キャリアサポート」というチームがあります。

誰よりも大学と学生を近くで見てきているからこそ得られるリアルな現場の声を読者の皆さんにお届けし、採用活動の一助になれば幸いです!

大塚さん
話し手
株式会社マイナビ
<キャリアサポート企画部・部長(マイナビ副編集長)>
大塚祐宜

2009年に株式会社マイナビに入社。マイナビの広報業務を担当し、大学のキャリアセンターなど就職窓口に対し、就職支援に関わる企画提案を行うとともに、キャリアサポーターとして学内の就職ガイダンスなどに講師として登壇する。

大学も学生も右往左往していた2020年

― 大塚さん、今日はよろしくお願いします。まずは企業側も対応を迫られたコロナ対応、具体的には授業やキャリアガイダンスのオンライン化について、現場で感じた学生や大学の変化を教えていただいてよろしいでしょうか。 大塚: はい。授業はもちろん、主に3年生向けに実施されているキャリアガイダンスもそれまでは基本的にオフラインの対面で行っていたので、緊急事態宣言下の2020年4月ごろから、まずは中止、延期といった判断が採られました。

代替の手段として、学内イントラを使ったメールや掲出といった情報提供など、まずは学生が動き出すことのできる情報を提供する動きがありましたね。ただ、手段としては弱く、またキャリアガイダンスの代わりになるようなものではなかったと思います。

― 大塚さんが目にした中で、先進的な事例などはありましたか?

大塚: うーん…オンライン化への切り替えは、どこの大学もとても苦労していたという印象です。

またさらに、オンライン化のインフラが整った大学でも当然、最優先されるのは授業で、キャリアガイダンスを含めた就職指導までオンライン化できるようになるにはどの大学もおしなべて時間がかかっていました。

― 授業用のインフラがあるなら、キャリアガイダンスも同じタイミングでオンライン化できそうなものだと思ってしまいますが…。

大塚: 授業と重なってしまったり、ネットワーク環境の限界があったりといった理由でキャリアガイダンスがオンライン化できるようになるまでには時間がかかりましたね。仕組みがあるから、時間割に空きがあるからできる、というものでもないのが難しいところでした。

後期に入り(2020年9月)、WEB配信でのキャリアガイダンスがようやく広がってきたという感じです。

― 就職活動初期の大事な時期にキャリア指導を受けられなかった学生も多かったということですね。

大塚:はい。今の4年生(22年卒)は、就活生を自覚する新年度のスタート時期にコロナ禍とそれによる大学の体制整備の混乱が重なって、状況が飲み込めないままスタートしたという学生も多かったのではないかと思います。

オンラインの情報で決めざるを得ない

― そういった状況だと、内々定獲得はおろかエントリーすら難しいという印象ですが、いかがでしょうか。

大塚:そうなんです。よく聞かれたのが、インターンシップやOB・OG訪問など「生」の情報に触れる機会が極端に減ったことで、就職活動をするにしても志望する会社を選ぶことが難しい、といった声でした。

そもそも、例年の就活生と比べてネット以外の情報を得られないので、本当に就職活動が進められているのか、そこから不安があると思います。

リアルでの接点があったとしても100%その会社を知ることは不可能ですが、「ここまで知ることができれば安心」というラインを見極めることすら難しいということでしょう。

オンラインによる採用広報はメリットも大きいので続くであろうことを考えると、今の3年生(23年卒)、2年生(24年卒)にも影響するかもしれませんね。

― 企業側はどんなことができるのでしょうか。

大塚: できるだけいろいろな社員と触れる機会を設け、その声を学生に届けてあげることだと思います。

今の学生は意外と冷静で、「社会にこんな変革を!」「この仕事で若くして社長賞を獲得!」のようなキラキラした情報だけでは響かない可能性が高いですね。日々のモチベーションや仕事の小さな面白みなど、細かなところも届くように工夫してあげると、その中から「決め手」となる情報を選び取ってくれるかもしれません。

「登校なし・バイトなし」の閉塞感、自己PRネタの不足

― ここまでのお話からも分かるように学生は大変な苦労をしたと思いますが、寄せられている声から大塚さんが感じたことをお聞かせください。 大塚: そうですね。企業側のインターンシップなどの活動はほぼ例年どおりのスケジュールで進んだので乗り遅れるわけにはいかない、でも相談できる窓口が空いていない…という苦しい状況だったと思います。

加えて、多くの大学で登校が禁止になった上に、アルバイトも減ったり完全になくなったりした学生も多くいました。社会との接点が閉じられてしまったんですよね。

となると、大学やマイナビのような相談窓口がないだけでなく、学生同士の横のつながりもなくなってしまいます。

― その影響はどのように出たと感じていますか?

大塚: 大きく分けて2つです。1つはモチベーションに関わること。リアルでの社会との接点がなくなり、自然とSNSに目がいくわけですが、そこには就職活動がうまくいっている投稿ばかりが並びます。基本的に、うまくいっている学生ほど投稿も活発になる傾向にありますから。

すると、就職活動がうまくいかなかった学生は孤立感などを感じてしまい、モチベーションが大きく下がってしまいます。

― モチベーション以外の影響は何でしょうか。

大塚: 自己PRのネタ不足ですね。サークルや部活動の引退時期に向けた活動を自己PRの中心に据えようと思っていたような学生は、これらの課外活動もできなくなってしまったため困っています。自信を持って伝えられるものがなく悩んでいるということですね。

学業への影響も大きかった22年卒

― 就職活動以外に、学業や部活でも影響は大きかったんですね。 大塚: はい、そうですね。授業も途中からオンラインに切り替わったため、例年先輩たちから聞いていた進め方とは大きく変わってしまったものも多かったようです。

特に影響が大きかったのが、実習系の科目が延期や代替されてしまったことと、テストが実施しにくくなったことですね。

とはいえ、大学側も単位取得の条件が決まっているため、結果としてレポートの数が膨大になったと聞いています。

― なるほど。テストや実習がない分、単位取得のためにレポートを課すしかないという大学側の事情もあるわけですね。

大塚: そうです。キャンパスが閉鎖されていますから図書館も利用できず、大変な苦労をしたようですね。なので、そんな中でも順調に単位を取得して採用面接に臨んでいる時点で、それは評価できる対象と考えてもいいと私は思いますよ。

大きな変化の中、なんとか道を見つけようとする学生の姿

2020年、2021年というこの時に就職活動時期を迎えることは、彼ら彼女らにとっては避けようのないことだったはずです。

そんな中でも、なんとか自分たちの進むべき道を見つけようと必死になる姿が取材の中では見えてきました。

この連載の次の記事では、企業の採用担当者としてどうポテンシャルを見極めるべきかという話を中心に伺います。

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