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採用困難な時代だからこそ「コア業務」に注力する―採用アウトソーシングの現実

北村百合さん

新卒採用は、採用手法の多様化、複雑化により「必要な人材を・必要な人数だけ」採用することが難しくなってきました。
さらに、感染防止対策として多くの企業がオンライン面接やオンラインインターンシップを導入し、採用担当者の業務量は増える一方。

そんなとき、採用業務のアウトソーシングを検討したことのある方もいらっしゃるでしょう。しかし、コストパフォーマンスを測りかねてなかなか決裁が下りない、または決裁に回せないという方も少なくないのでは。

そこで今回は、マイナビで採用業務のアウトソーシングを担っている北村百合に、アウトソーシングの意義と効果的な利用方法について聞いてみました。

北村 百合
プロフィール
北村百合
株式会社マイナビ 就職情報事業本部 企画運営統括本部 アウトソーシング統括部
東日本アウトソーシング部 アウトソーシング4課

金融業界での4年の営業経験を経て、2013年に株式会社マイナビに入社。人事部門でマイナビの新卒採用を6年担当。クライアントの新卒採用に携わりたいとキャリア希望申告制度を利用し、18年より現職。採用管理システムの販売、アウトソーシングの提案・運用、社内向け勉強会の実施、スタッフ教育など幅広く担当している。

まずは知っておきたい「採用業務の四象限」

― 採用業務をアウトソーシングするにあたって、まず迷うのが「何をアウトソーシングしていいのか」というところだと思います。どのようにお考えですか?

北村: はい。採用業務は非常に多岐にわたるため、まずはその整理から始めることをお勧めしています。私たちが使っている図が、こちらです。



北村: 採用業務を大きく「コア業務とオペレーション業務」、そして「バック業務とフロント業務」に分け、具体的な業務を四象限に分けてプロットしています。その中で、アウトソーシングによって効率を高められるのが「オペレーション業務」ですね。

― なるほど。採用担当者がコア業務に集中するために、オペレーション業務をアウトソーシングするということですね。こうしてプロットされると分かりやすいですね。

北村: オペレーション業務は、数が多い上に細かなステップを踏む非常に地道な仕事です。社内で行おうとすると、膨大な時間と労力を要しますし、ノウハウの蓄積にも時間がかかりますので、アウトソーシングする価値は十分にあるでしょう。

採用担当者は「学生の見極め」と「戦略業務」に集中するべき

― 採用担当者が「コア業務」に集中する重要性とはどういったものでしょうか? 北村:刻々と変化する社会情勢や採用トレンドに対応するために、採用活動はより複雑に、より長期化傾向になってきています。その中で競合他社に先んじて優秀な学生を採用するためには「スピード感」が非常に大事なのです。

だからこそ、オペレーション業務をアウトソーシングすることで採用担当者が本当にしなくてはいけない、採用計画や選考フローの設計などの「戦略業務」と、「動機形成」や「学生の見極め」に時間を使っていただきたいのです。

オペレーション業務に時間を費やしていると、十分な動機形成ができなかったりスピード感のある見極めもできないので、採用するべきだった学生が競合他社からの内々定や内定に応じてしまい、選考辞退や内定辞退につながるということになりかねませんから。

学生フォローもアウトソーシング可能?

― 選考のスピード感を高めるということの一環だと思うのですが、学生と連絡をとる「合否連絡」や「フォローイベント運営」「問い合わせ対応」もアウトソーシング可能な業務なんですね。ちょっと意外です。 北村: 意外と感じられるのは「学生との関係構築」といった要素がこの業務にあるからだと思います。例えばメール対応一つとってもノウハウの蓄積によって「大量にメールを送っているうちの一人」という印象を持たれずに、良好な関係を築くことが可能です。

そもそも、メールは開いてもらわないことには先に進みません。そのためのタイトル付け、構成、文体など細やかな部分も工夫しなければなりません。

連絡業務は各ステップにおいて非常に大量に発生しますので、実際に1通1通を採用担当者が書くことは不可能でしょう。であれば、ノウハウと人手のあるアウトソーシング先に任せるというのも手ですね。

コロナ禍で変わった採用業務

― サポネットではこれまでもオンラインインターンシップをはじめとして、オンライン採用について扱ってきました。北村さんの目から見て、現場はどのように変わっていますか? 北村: そうですね。例えば、これまでオフラインの面接で「アテンド」や「記録」「会議室の確保」など複数の採用担当者で分け合っていた仕事が、オンライン面接では全て一人で行うことになるパターンが非常に多いですね。

― オンライン面接は効率の面ではオフラインよりも優れていると思いますが、実態としては煩雑さも抱えているということでしょうか。

北村: もちろん、物理的な会議室は不要ですし、学生も移動の手間がなく効率的な側面はあります。

ただ、面接に関わる業務の一切がPC上のツールで完結するため、それを手分けするということが難しいというのが実態です。
「この学生とこの面接官を、何時に、このバーチャルルームで面接させる」というオペレーションが面接の数だけ発生し、それを一人で行うことになります。

一つひとつは難しい作業ではありませんが、1つでも間違えると大ごとです。緊張感が高く、間違えやすい環境になってしまっているでしょうね。

― なるほど。そういったオペレーション業務を全てアウトソーシングすることで、正確性も向上すると考えていいのでしょうか。

北村: アウトソーシングを担っているチームの中にはオペレーション業務を専門で行うスタッフがいて、専用チェックリストを用いた第三者やRPAによる細かな確認作業をしています。採用担当者が自分でやるよりも効率良く、しかも正確な作業が期待できるはずです。

社内スタッフか、アウトソーシングか

― スピード感、正確性、そして採用担当者のコア業務への集中。これらはアウトソーシングの良い面だと思いますが、費用についてはいかがでしょうか。

北村: そうですね。専門のスタッフを社内に持つか、アウトソーシングするかということを考える上で、最も懸念されるのが費用だと思います。

通年で同じだけ仕事量があるのであれば、もしかすると社内にスタッフを確保する方がコストは低くできるかもしれません。ですが、実際には採用業務には「波」がありますよね。

― 選考のスタート時期が一番忙しく、その後は選考フローの進行度合いによって業務量に波がありますね。

北村: アウトソーシングであれば、業務量が少ないときには発注量を減らすことができます。固定費ではなく、月ごとの変動費として扱えることにはコストのメリットがあると思います。

― あともう一つ、社内にノウハウの蓄積がしにくいというのもアウトソーシングをためらう理由になると思いますが、その点はどうですか? 北村: 単発で「メールだけ送ってください」や「イベントの設定だけお願いします」というご依頼を請けないわけではないのですが、多くの場合はパートナーとしてご一緒させていただいています。

会社ごとに学生が魅力を感じるポイントが違いますので、メールの書き方ひとつとってもオリジナルのノウハウが必要なのです。そういったノウハウは会社ごとに蓄積しており、実際に対応するスタッフが変わったとしてもクオリティに変化はありません。

自社内でのノウハウ蓄積も大切ですが、オペレーション業務については社外にノウハウを置いておいてもいいと思いますよ。むしろ、退職や異動による引き継ぎの手間が発生しませんので、スムーズに採用業務を継続できるというメリットにもつながります。

採用担当が「本当にすべき」採用業務に集中する

サポネットでの取材や読者アンケートを通じて、採用の仕事をしていらっしゃる皆さんが実際には総務や庶務の仕事を兼任されていたり、細かなオペレーションに追われて本当に実現したい仕事に取り掛かれないといったお声を聞いてきました。

その状況を打破するための一つの手が、アウトソーシング。費用、スピード感、そして効率化のメリットを上手に利用して、ぜひ皆さんが「本当にすべき」仕事に集中できる環境づくりの役に立ててみてくださいね。