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企業がインターンシップを実施する上で持つべき視点

企業がインターンシップを実施する上で持つべき視点

近年、インターンシップを導入する企業は増加傾向にあり、比例して学生のインターンシップ参加率も増えてきています。
「2020年卒マイナビ大学生広報活動開始前の活動調査」によると、2019年卒・2020年卒の学生のインターンシップ参加率は約8割を維持しており、平均して3社から4社のインターンシップに参加しているとの調査報告があります。2016年卒のインターンシップ参加率は約60%、2014年卒は約30%ですから、近年の急激な増加傾向が見て取れます。
今回は、インターンシップを実施する目的や気を付ける点などを企業・学生の視点で見ていきましょう。

インターンシップの目的~企業の視点~

近年、新卒採用のスケジュールは、早期化・短期集中化しています。そのため企業は本格的な採用活動が実施される前の段階から、学生の働くこと自体への興味・意欲を高めたり、社会人とつながる場を提供したりすることで、学生の「働きたい」という気持ちを少しずつ醸成していく必要性が出てきています。
このような背景のなか、インターンシップは業界や自社の仕事の魅力を学生に紹介したり、実際の業務を体験してもらったりすることで、社会人として実践的に働く意欲やイメージを高める役割を果たしています。

近年、行われている学生向けのインターンシップは、短期のもの・長期のもの、実践的な業務を体験するもの・ワークショップを行うものなど、さまざまなプログラムがあります。インターンシップの実施を検討している企業は、どのようなプログラムを行うべきか迷ってしまうと思いますが、そんなときにまず行うべきなのは、自社がインターンシップを実施する目的を明確にすることです。インターンシップの実施目的が決まると、自ずとプログラム内容や実施期間などが決まってくるため、目的の明確化は最も重要な作業だといえるでしょう。次の各項目では、一般的なインターンシップを実施する目的の例をご紹介します。

学生のコンピテンシーを確認する

自社の求める人材を見極める要素の一つに、「コンピテンシー」というものがあります。コンピテンシーとは、高業績者に共通する考え方や行動特性のこと。たとえば、「失敗から学び次に生かそうとする」「周囲に配慮しながら積極的に協力する」など、評価される社員が持っている行動特性の指針です。新卒採用では、そのコンピテンシーに近い行動特性を持った学生が、自社の求める人物像に等しく、入社後の活躍が期待できます。
離職率の観点でいうと、「長く働き続ける人のコンピテンシー」、あるいは「早期離職する人のコンピテンシー」を把握し、これを採用基準の項目の一つにすることで、離職率の軽減につながります。

(1)企業理解

インターンシップは、採用活動時に行われる会社説明会などと比べ、社員との交流や業務体験を通じて仕事の全体像をより深く感じ取ってもらうことができます。
事業内容や社風を深く知ってもらうことにより、自社の魅力を伝えられるほか、まだ社会人として働いたことのない学生にとって仕事内容と社会とのつながりや、やりがい、社会人として働くとはどういうことかを身をもって感じられるよい機会にもなります。

(2)社員教育

インターンシップを既存社員の教育の機会として捉えることも可能です。
インターンシップに参加している学生を指導する担当者は、学生とコミュニケーションをとり、業務内容を説明する必要があります。
これが仕事に対する意識と理解度を見つめ直すことにつながり、担当者のモチベーションの向上が期待できます。とくに社歴の浅い社員にとっては、入社してから得た知識が定着しているか振り返る良い機会になるでしょう。学生にとっても年代が近い社員と接する機会は貴重ですし、メリットが多いため副次的な目的として取り入れていただくのもおすすめです。

(3)企業PR

インターンシップに参加した学生を通して、企業のイメージアップや商品のアピールを行うこともできます。インターンシップを通じて、企業や商品のヒストリーをじっくりと伝えることで、学生に自社のファンになってもらうことができます。また、最近はSNSを通してあらゆる情報がすぐに拡散されるため、インターンシップを成功させられれば、宣伝効果が期待できるでしょう。就活生の年代をターゲットとしたビジネスを展開している企業におすすめです。

(4)新しいアイデアを得る

社員教育の項目でも触れましたが、学生は社会人としての経験がない分、固定概念に縛られない新鮮な視点を持っています。仕事の知識が豊富な既存の社員では逆に思いつかないような柔軟な発想、新しいアイデアの発掘につながる可能性も充分に考えられます。実際にインターンシップでさまざまな意見を交わしていくなかで、学生ならではの視点から、新しい切り口のアイデアを聞くことができるかもしれません。こういった目的でインターンシップを行う場合は、学生が自由な発送で活発に意見できるように工夫することが大切です。アイスブレイクやワーク中の雰囲気づくり、社員との交流方法にも気を配りましょう。

インターンシップの目的~学生の視点~

インターン 目的

それでは、インターンシップに参加する学生側は、どのような目的を持っているのでしょうか。見落としがちな学生の視点と、企業側が留意すべき点をみていきましょう。

インターンシップ≠アルバイト

長期インターンシップになると給与の支払いが発生するため、アルバイトスタッフを雇うような感覚で、長期インターンシップを活用されている企業もあるようです。
たしかに、アルバイトスタッフの雇用と長期インターンシップ生の受け入れは、実務を伴う点・有給である点では同じです。しかし長期のインターンシップに参加する学生は、応募してきた中から厳選して優秀な学生を選ぶため、慣れるにしたがって責任のある仕事を任せられるようになります。学生側もアルバイトとは異なり、興味のある企業・業種の就業体験や、スキルアップを目的としていることが多いです。また、意欲の高い学生は、積極的に多くの業務を学ぼうとします。
そのため、企業側が学生の意欲に寄り添わず、雑務のような仕事ばかりを任せていては、意欲も低減してしまいます。企業はインターンシップ生に対し「学生のアルバイト」のような感覚に陥らず、就職活動を控えた学生のためになる役割やプログラムを与えることで、満足感ややりがいを感じてもらえるでしょう。

報酬よりも「成長・学びの機会があるかどうか」が重要

「2020年卒マイナビ大学生広報活動開始前の活動調査」によると、どのようなプログラムが用意されているとインターンシップに行きたいと思うかという問いに対し、もっとも多かったのが「参加することで学びがある」という回答で約74%、次いで「フィードバックをもらえる」「グループワークで模擬体験ができる」「社員と一緒に仕事ができる」という回答がそれぞれ40%を超えています。ちなみに「有償プログラムである」点は6.8%とあまり重視されておらず、学生にとってインターンシップがアルバイトではなく「学びの場・機会」として捉えられていることがここからもわかります。
このように、インターンシップを実施する際には企業側の実施目的だけでなく、学生の参加目的を考慮することも大切です。
そのうえで、自社のインターンシップを通して「何を学び、気づき、感じるか」というプログラムの狙いを明確にし、企業と学生の双方で共有しましょう。参考として、プログラムの狙い(学生の成長につながる代表的な3つの観点)を紹介します。

■参加学生の成長につながる代表的な観点
(1)働くことの意義発見
・自社で働く“やりがい”に気づいてほしい
・組織の一員として仕事をする責任を感じてほしい
(2)自分を再発見し、自信を持つ
・達成感を得ることで自分に自信を持ってほしい
・研究・専攻分野が社会の役に立つことを感じてほしい
(3)就業力強化・習得
・社会人としての基礎力を見直し、さらなる成長のきっかけにしてほしい
・知識・技能をさらに磨くための方向性を掴んでほしい

まとめ

インターン まとめ

企業がインターンシップを行う目的は、学生の企業理解を深めることだけではありません。主目的のほかに副次的な目的を設定するのもよいでしょう。一方で、学生側にもインターンシップに参加する目的があることも忘れてはならないポイントです。まずは企業側のインターンシップ実施目的をしっかりと定め、企業と学生の双方の目的がしっかりと果たされるようなプログラムを実施されることをおすすめします。