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人材要件のお悩み、まずはここから!人材要件Q&A

「人材要件」という言葉は、人事に関わる多くの方が聞いたことがあるでしょう。

効果的な採用を行うために、自社が求める人材像を言語化して共有する資料。説明してしまえばそれだけのことなのですが、いざ作ろうとすると… 手が止まってしまいませんか?

そこで、読者の皆さまが「人材要件」について抱いていらっしゃる疑問を、マイナビ社員をはじめさまざまな方への取材を基に一問一答形式でひも解いていきたいと思います。

Q. 人材要件を作るとき、まずは何から手を付けるべき?

経営トップ層との対話から始めましょう。

会社の未来を支える人材を採用することは、会社の未来をつくることに他なりません。なので「会社の経営がどのような方向に向かっていくのか」ということを人材要件を策定する前に熟知しておく必要があります。そのためにも、経営トップ層との会話は重要です。

ただし、経営層が持っている具体的な「欲しい人材像」がそのまま人材要件にするべき人材像であるとは限らないことには注意しましょう。

きちんと現場を見た上で「どの部署に、どんなパフォーパンスができる人が、何人必要なのか」と、人事の目で具体的なイメージをつくり上げることが大切です。
また、現実問題として受け入れ部署の状況や社内の教育体制も冷静に見る必要があるでしょう。

「経営の方向性」「それをかなえる人材戦略」そして「社内の実情」をよく理解することが大切です。

Q. 人材要件に盛り込む人材像を明確にするにはどうしたらいい?

適性テストや現場アンケート、ディスカッション、トップダウンなど自社に合った方法を選択しましょう。

経営の方向性が分かったら、次はその方針に沿って成果を上げることのできる人材像を明確にする必要があります。その方法はさまざまです。

1.適性テスト

企業規模に限らず合意を得やすいのが適正テスト。自社で活躍する社員に共通するコンピテンシーは何かなどを適性テストを通じて明らかにし、人材要件に落とし込んでいきます。客観的なデータとして求める人材像が浮かび上がるので、上層部から現場まで納得しやすいのが特徴です。注意しなければいけないのは、自社で活躍する社員に共通するコンピテンシーは、新卒採用時に見極める必要があるのか否かを判断しなくてはいけないということです。また、信ぴょう性のあるデータを抽出するためには、一定数の適性テストの結果が必要です。

2.ディスカッション

社員数が少なく、適性テストでサンプルを抽出しようにも数が足りないという場合には、全社員が参加するディスカッションで、会社の未来・将来について話し合い、そのためにどんな人材が必要なのかを見いだす方法もあります。
全社員で考えるため納得感があるのはもちろん、そのような機会を持つこと自体が会社全体に対して良い影響を与えてくれます。

3.トップダウン

企業理念やミッション、ビジョンなどから人材要件に落とし込む方法です。経営層・管理職層へのインタビューを通じ、会社や事業の展望から必要とされる人材像を探り出します。ただし、前述したとおり経営層の持っている具体的な人材像が必ずしも正解とは限らないため、社内外の状況を正確に分析する必要があります。専門家の手助けを求めるといいでしょう。

Q. 策定した人材要件を社内に理解してもらうのに苦労しています…。

経営・人事だけでなく現場にも納得感を持ってもらうように工夫しましょう。

日本型の新卒採用は「ポテンシャル採用」なので、育成において重要な部分を現場が担っています。そのため、採用方針に納得感がないと「今年の新卒は使えない」「人事はなにを考えて採用しているんだ」とフラストレーションがたまりやすいため、現場の声をよく聞いて人材要件を定めることが重要です。

しかし一方で、経営層と現場との間に「欲しい人材像」のズレがある場合もあるでしょう。そういった場合は人事がリーダーシップを持って人材要件の策定を行うとともに、現場アンケートなども人材要件の策定に取り入れていくと、多くの人が納得しやすくなります。

Q. 人材要件を策定するための社内コンセンサスを得られません。

全社的な「プロジェクト」として見せるのも1つの手です。

会社によってまちまちですが、人事部の立場が弱く、「人材要件を作ろう」と発案することさえ難しい場合もあります。
そんなときは、外部の専門家や企業の力も借りて「会社の未来をつくるために」などの題目で全社を巻き込んだプロジェクトにしてしまってもいいのではないでしょうか。

また、日頃から経営層や現場の社員とよくコミュニケーションをとり、社内人脈づくりを心掛けることも大切です。会社の未来を担う人材を採用し、育成するスペシャリストとしての顔を売りましょう。

Q. 自社らしい、オリジナルの人材要件が作れない。

学生に求める資質は多くの企業で共通してしまうもの。優先順位の付け方で、オリジナリティを発揮しましょう。

「創造的思考」や「状況適応力」「問題解決思考」など、多くの企業が人材要件に共通して盛り込む項目が少なからずあります。もちろん競争が激しくなりますし、結果として人材要件に定めた学生を採用できなければ意味がありません。

まずは優先順位をよく考えましょう。全てを並列にして「全部の資質を持った学生が欲しい!」と考えても、それはなかなかかないません。
創造的思考と自主性なら、どちらが重要ですか? 問題解決思考と比べると?
一つひとつを比べて、絶対に欠かせない「MUST要件」と、できれば欲しい「WANT要件」に分けて見るところから始めましょう。

優先順位さえしっかりしていれば、必ずしも、オンリーワンの人材要件でなくてもいいんです。

Q. 人材要件を作りましたが、表現が抽象的になってしまい、うまく活用できません。

一つひとつの言葉をきちんと見返してみましょう。

御社の人材要件には、もしかすると「コミュニケーション能力が高いこと」と書いてありませんか?

コミュニケーション能力と一言で言っても、「聞く力」「伝える力」「関係性をつくる力」などに分解することができます。この中で、御社が本当に必要としているのはどの能力でしょうか?

「聞く力」が高い人材でクライアントからのヒアリング精度を上げたい、「伝える力」が高い人材で広報の戦力を向上させたい、「関係性をつくる力」で社内のコミュニケーションを活性化させたい… など、実際に求めている能力は「コミュニケーション能力」という言葉だけでは表現できていないはずです。

このように、一つの言葉に多くの意味を込めすぎると、人材要件の抽象度はどんどん上がってしまいます。
その言葉を人材要件に入れることになった経緯や理由をよく確認しながら、本当に求めるべき能力を表現できる言葉に置き換えていきましょう。

Q. これまで人材要件は持っていませんでしたが、あまり困っている実感はありません。必要でしょうか?

現在の採用実績に不満がないのであれば、不要かもしれません。

人材要件を作る理由は、採用した人材が早期に退職してしまったり、能力が発揮できずにくすぶってしまっていたり、またはカルチャーになじめなかったり…といったミスマッチを起こさないための予防策という側面があります。

もし、今までに採用した学生の質やその後の成長に問題がなく、特に課題を抱えていないのであれば、無理して人材要件を作る必要はないでしょう。

ただし、なぜ今まで満足する採用ができていたのかは、明確にしておく必要があります。
もしその理由が、経験を積んだ面接官だったり、社長面接で適性のない学生を見逃さずに不採用にできていたからだとすれば、社内の人事異動や社長交代などによって採用がうまくいかなくなる可能性が高いですよね。

そうなったときに慌てなくて済むように、自社にとって必要な人材像を明文化しておくと安心です。

それでも困ったら、専門家に相談を!

いかがだったでしょうか? 人材要件を作るにあたって多くの方が悩んでいらっしゃる項目を中心に、これまでの取材やマイナビ社内の知見を合わせて回答してみました。

まずはこのQ&Aの内容を実践してみて、それでもうまくいかない場合は専門家に相談するのも一つの手です。まずは研修などを受けて、社内に「人材要件のプロフェッショナル」と認めてもらうことも有益でしょう。

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「人材要件」は採用においてとても重要なものですが、一方で言葉が独り歩きしていて、具体的になにをしていいのか分かりにくいですよね。
この記事が皆さんの手助けになれば、幸いです。