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選考における評価方法の事例

この十数年で最も短い広報活動期間となった2017年卒の新卒採用は、内定率77.5%、平均内定保有社数2.1社(※8月末)と、学生に有利な状況のまま、終盤を迎えようとしています。一方、企業側は十分な学生動員数を確保できない状況が続いています。更に、複数内定保有学生が前年比2.5pt増の57.2%と、内定保有者の6割が2社以上内定を得ており、結果として内定辞退が頻発するなど、人材確保は益々難しくなっています。何故これほど同じ学生に内定が集中するのでしょうか。今回は、選考における評価要素と共に、実際の選考事例等を紹介し、選考方法の検討材料をご提供していきたいと思います。

学生を評価する基準

弊社の2017年卒マイナビ企業採用活動調査(6月実施)において、人事担当が『面接時に特に注視するところ』を調査した結果、多くの人事担当が「明るさ・笑顔・人当りの良さ」(59.2%)や、「入社したいという熱意」(52.6%)を注視していることが分かりました。続いて「素直さや伸びしろ等の成長可能性」(43.1%)や、「職場の雰囲気に合うか」(35.6%)等が挙げられます。この結果を見る限り、多くの企業は学生の「印象」と「入社意欲」を中心に選抜する傾向が強い事が分かります。但し、人の「印象」や「入社意欲」というのは、変わりやすいものだと言われています(参考:「採用学」服部泰宏著)。つまり、企業は将来的に(社内研修等で)改善が可能な要素を有する学生を中心に内定を出していると推察されます。無論、これらの要素は重要なものであり、選考時にチェックするべき内容ではありますが、比重が高すぎると多くの企業と競合する可能性も高くなるということをご理解いただきたいのです。一方で、「素直さや伸びしろ等の成長可能性」、「臨機応変に対応できるか」、「地頭の良さ」といった要素は比較的変わりにくいものとされています。だとすると、選考ではこれらの要素に関する評価項目の点数配分を見直しつつ、各要素を見極める機会を増やす必要があるのではないでしょうか。
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学生を見極める方法

とはいえ、これらの変わりやすい若しくは変わりにくい要素をどのように判断すれば良いのか分からないという方もいらっしゃるはずです。そこで、学生が実際に経験した各企業の採用手法を通じて、その事例をいくつかご紹介したいと思います。調査は今年10月末に実施し、「印象に残った選考方法」について949名の大学生から回答を得ています。
まずはグループで実施する選考内容をいくつかご紹介します。
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グループ選考を行う上で大事なのは、何を評価するのかを選考の前に明確にしておくことです。多くの企業は集団業務における行動特性を確認するケースが多いですが、プログラムの作り方次第で、様々なことを評価できます。例えば「サービス①」の会社が実施しているように、ペアによる相互質問の時間を設ける事で、アイスブレイクと同時に「傾聴力」等を測ることができます。「メーカー②」のお題であれば「論理的思考力」や「想像力」等を測ることができます。「メーカー①」や「サービス②」の方法では、開示するデータのレベルを調整することで「地頭の良さ」や「課題解決力」などを測れます。
グループ選考の場合は、評価者同士の評価基準をすり合わせておくことも評価基準の明確化と同様に重要になります。必ず1チームに1名の評価者を配置し、学生のワークには介入せず、評価に徹するよう指示をしてください。でないと学生に不公平感を与えてしまいます。また「インフラ①」のようなルール設定により、選考の公平性や納得度を高めることも必要です。これは、企業への信頼につながります。評価基準を説明しないまでも、当人たちが実際の職務にも必要な能力を測られていると感じれば十分です。このあたりも意識してグループ選考の内容をご検討ください。
最近は個人ワークを課す企業も増え始めているようで、その例をいくつかピックアップしてみました。
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メーカーやIT系の企業が多いですが、「手先の器用さ」や「作業の正確性」は、実際にやらせてみるのが一番。評価基準が明確であれば、最も測りやすい方法です。この調査回答にはありませんでしたが、ある企業ではレシピに従って料理を作ってもらうという選考を行っているそうです。また、職種に必要な能力を測ることも有効な手段です。「マスコミ①」や「IT②」はそのケースで、「想像力」「文章力」等を測っていると思われます。企業によっては個人ワークとグループワークを組み合わせて実施しているプログラムも見受けられました。一つの参考にしてみてください。
最後に個別面接での例をいくつかピックアップします。
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個別面接の場合も、グループ選考同様に、何を評価するか基準を明確にしておきましょう。但し個別面接の場合は、グループ選考以上に面接官によって評価にばらつきが生じやすいので、全ての学生に共通質問を用意し、その回答を履歴に残すことで選考結果を平準化する方法等も検討してみてください。
面接官の実際の質問例としては「メーカー⑦」のように、回答結果で「営業適性」や「想像力」の両方を見ることができます。「サービス④」はライフラインチャートを利用した面接です。学生が生まれてから現在までの人生の幸福度を、横軸を時間軸として1本のラインで記載するものです。人事はそのラインの山や谷となる部分にフォーカスして深く質問していくことで、「困難への対処法」や「ストレス耐性」等を測ることができます。「IT④」などは時間と手間がかかるものの、「素直さや伸びしろ等の成長可能性」、「臨機応変に対応できるか」などを判断する良い方法だと思います。「メーカー⑥」や「インフラ②」の場合は、「傾聴力」や「発信力」といったコミュニケーション能力を測れると思います。「商社①」に関しては、面接が不得意な学生に対して、挽回の機会を与えることで、企業への印象を良くする方法だと言えます。
今回、人事担当の方々にお伝えしたいのは、自社の評価基準をしっかりと定め、それをどの段階のどのような選考手法で見極めるかを模索いただきたいということです。同じ印象の学生に評価が集中しがちな現在の採用の流れの中で、「御社独自の優秀な学生」の採用を目指しましょう。弊社としてもサービス提供によるお手伝いや、情報提供によるサポートを行って参ります。

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