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離職率の計算方法|具体的な計算例・高くなる原因・改善方法も解説

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「なぜ社員がすぐに辞めてしまうのか」「どうしたらもっと長く働いてもらえるのか」。こうした離職の悩みは尽きることがないでしょう。離職という問題に取り組むにあたって、自社の現状を客観的に知れる指標が「離職率(退職率)」です。しかし、離職率の計算には複数のパターンがあり、対象者や期間の取り方によって数値は大きく変わってしまいます。

当記事では、経営者や人事担当者の方に向けて、離職率の基本的な算出方法や計算例、よくある離職の原因と改善策を解説します。適切に離職率を把握・分析する中で、定着率アップにつながる施策のヒントを見つけましょう。

1. 離職率の計算方法

離職率とは、ある一定期間において、企業に在籍していた従業員のうち何人が退職したかを示す割合です。企業の定着率や離職状況、職場環境の健全性を測る指標として活用されています。一般的な計算式は以下の通りです。

離職率=一定期間の離職者数÷起算日時点の在籍人数×100


ただし、起算日や対象期間、対象者の範囲について明確な定義はなく、企業や調査機関によって異なるのが実情です。たとえば、厚生労働省では1月1日時点の常用労働者数を基準に、1年間の離職者数から離職率を算出しています。

1-1. 全従業員の離職率の計算例

全従業員を対象とした離職率は、もっとも基本的な計算方法であり、組織全体の人材定着状況を把握するのに役立ちます。計算式は以下の通りです。

離職率=離職人数÷従業員数×100


たとえば、ある企業で期初の従業員数が100人だった場合、1年間で10人が退職したとすると、「10÷100×100=10」となり、年間離職率は10%となります。別の例として、1月1日時点の労働者数が1,000人で、同年中に50人が離職した場合は、「50÷1000×100=5」で、離職率は5%です。このように、従業員数や離職者数をもとにシンプルに算出できるため、人事施策を検討する際は定期的に計算して変動を把握するとよいでしょう。

1-2. 新卒3年以内・中途入社の離職率の計算例

離職率は、新卒社員や中途入社者といった特定の層に絞って算出することも可能です。新卒社員や中途社員の離職率は、以下の式を使って計算できます。

離職率=新卒社員or中途社員の1年間での離職人数÷新卒社員数or中途社員数×100


たとえば、4月に20人の新入社員を採用し、翌年3月までに4人が退職した場合、「4÷20×100=20」で離職率は20%となります。

また、より注目される指標が「入社から3年以内の離職率」です。入社からの3年間に何人が離職したのかは、働きやすさの客観的な指標として広く活用されています。入社3年以内の離職率の計算式は以下の通りです。

離職率=特定の年度に入社した従業員の中で3年以内に離職した従業員数÷特定の年度に入社した従業員数×100


たとえば、50人の新卒社員のうち5人が3年以内に退職した場合、「5÷50×100=10」で、離職率は10%です。特に中途採用では即戦力が期待される分、早期離職の影響は大きく、定着率の向上に向けた取り組みが不可欠です。中途社員の定着を促進する効果的な施策の1つが「オンボーディング」です。

1-3. データの収集方法と注意点

離職率を正しく算出するためには、対象となる期間や従業員の範囲などを明確に設定し、一貫した基準でデータを収集することが重要です。離職率は計算式に明確な定義がなく、期間や対象者の設定によっては数値が大きく変動します。

たとえば、3年以上在籍した退職者を除外し、1年以内の退職者のみを対象にすれば、全体の離職率を低く見せることも可能です。そのため、恣意的な操作を避けつつ、目的に応じた基準を定めて分析しなければなりません。

2. 離職率計算に用いる期間

離職率は「一定期間における離職者の割合」を示す指標ですが、その期間の設定によって結果が変わるため、目的に応じた適切な期間の選定が必要です。たとえば、採用活動の成果を測るには年単位や半期単位、短期的な人材流出の把握には月単位や四半期単位、組織の安定性を確認するには複数年の長期データが有効です。

もっとも一般的なのは年度または暦年の1年間を基準にした算出方法で、企業の人事施策や労働環境の傾向を把握する際によく用いられています。また、新卒採用の定着状況を測る指標としては「入社から3年以内の離職率」が重視されており、厚生労働省もこのデータを毎年公表しています。

マイナビの「企業人材ニーズ調査2024年版」によると、第二新卒の採用を予定している企業は8割を超えており、採用市場の多様化が進んでいる状況です。そのため、人材定着の傾向を正確に把握するには、適切な期間を設定した上で離職率を算出する必要があります。採用難が続く今、離職率の動向を継続的に観察することは、採用戦略の見直しや改善にも直結するでしょう。

出典: マイナビキャリアリサーチLab「2025年以降の第二新卒採用ニーズは8割超-境目が曖昧になる新卒採用・中途採用」

3. 離職率が高くなる主な原因

離職率が高くなる背景には、さまざまな要因が絡んでいます。個人の事情やキャリア志向もありますが、企業側に起因する課題が見過ごされている場合も少なくありません。特に以下のような要素は、離職率上昇の要因として多くの職場で共通しています。

  • 給与が業界水準よりも低い
  • 労働時間が長く、休日日数が少ない
  • 評価制度が不透明で、公平性に欠ける
  • 人間関係やコミュニケーションに問題がある
  • 教育・フォロー体制が整っていない

  • ただし、業界によって平均離職率は異なり、従業員数が少ない企業では離職率が高く出やすい点は留意しておきましょう。新卒や中途を問わず優秀な人材を確保・定着させるためには、離職率が高い原因を正しく把握し、対策を講じることが不可欠です。

    入社後3年以内に人材が辞める「早期離職」に悩んでいる場合は、下記の記事を読んでいただくと、早期離職を防ぐ効果的な手立てを講じることが可能です。

    なお、早期離職の防止方法について、詳しくはこちらの記事でも紹介しています。
    関連記事:早期離職を防止するには?原因と対策を詳しく解説

    4. 離職率の改善方法

    自社の離職率を下げるには、原因を正確に把握した上で、社内制度や職場環境を見直し、従業員が安心して働ける環境づくりを行うことが求められます。ここからは、社員定着率の向上を図る離職対策を紹介します。

    4-1. 退職理由をヒアリングする

    退職理由のヒアリングを通じ、退職者の本音を聞くと、組織内の課題や働きづらさの実態が浮き彫りになります。ヒアリングは退職手続き完了後など、心理的なハードルが下がるタイミングで行うと、本音が得られやすくなります。

    また、以前退職した従業員にもアプローチし、当時の状況を振り返ってもらうことでも離職理由を把握できます。形式的な聞き取りで終わらせず、対話を通じて原因の本質に迫り、集まった情報は課題解決策の立案や制度改善に役立てましょう。

    4-2. 社内アンケートや定期面談を実施する

    離職の兆候を早期に察知して退職を防ぐには、社内アンケートや定期面談の実施が有効です。アンケートは匿名形式にすると、現場の課題や不満が表面化しやすくなります。定期面談では、業務上の悩みやキャリアに対する不安など、個別の声を拾い上げることができます。

    従業員が安心して本音を話せる機会を設けるには、1on1ミーティングなどの柔軟な形式で面談を行うのもおすすめです。日常的にコミュニケーションを取る中で従業員自身の不満や悩みに早期に気づき、適切な対応を取れれば、離職のリスクを下げることが可能です。

    4-3. 労働環境を整備する

    長時間労働の是正やフレックスタイム制・リモートワークの導入など、働き方の柔軟性を高める取り組みは離職率改善に直結します。仕事しやすいようにオフィスの配置を見直したり、健康診断やメンタルケアの体制を整えたりすることも快適な労働環境づくりになります。

    また、福利厚生制度や休暇制度を整備するだけでなく、実際に取得・利用しやすい職場文化を醸成することも大切です。従業員一人ひとりのライフステージに配慮し、安心して働き続けられる環境を整えることが、組織全体の安定につながります。

    4-4. 会社のビジョンや方針を共有する

    会社の先行きが不透明だと感じた従業員は、将来への不安から離職・転職を考える可能性が高まります。そのため、経営層自らが従業員に向けて中長期的な戦略や組織の方向性、価値観を発信することも離職防止に効果を発揮します。

    現場との情報ギャップを埋め、従業員の納得感や共感を得ることで、満足度向上と離職率低下が期待できます。継続的な対話を通じて「会社とともに成長する」という意識を作っていきましょう。

    従業員の満足度向上と離職防止を図るには「オンボーディング」も有効です。新しく会社に加わった一員に早く職場に慣れてもらうことで、組織への定着促進が期待できます。

    まとめ

    正確なデータをもとに離職率を算出すれば、人材流出の傾向や要因が見えやすくなり、改善の糸口が得られます。特に、給与や評価制度、人間関係、教育体制など、従業員の不満がどこに集中しているかを把握した上で適切な対策を講じると、従業員エンゲージメントを高め、離職率の低減が期待できます。

    ただ離職率を把握するだけではなく、従業員エンゲージメントの向上に効果的に活用したい場合は、ぜひ以下の資料もご覧ください。

    ※当記事は2025年6月時点の情報をもとに作成しています

    • Organization HUMAN CAPITALサポネット編集部

      HUMAN CAPITALサポネット編集部

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    • 人材採用・育成 更新日:2025/07/30
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