大学生低学年に広がるキャリア形成活動 ~学生・企業・大学の取り組みから考えるその意味~
近年、大学生のキャリア形成活動は、従来の就職活動の枠にとどまらず、より多様なかたちで広がりを見せています。とりわけ、大学1・2年生といった低学年の段階から、インターンシップや仕事体験、オープンカンパニーなどに参加する学生が増えていることが特徴的です。
こうした動きは、単に進路を具体的に定めるためのものというよりも、将来や働くことについて考えるきっかけとしての役割を持っていると考えられます。低学年の段階では、自身の関心や価値観を整理し、社会や仕事に対する理解を深めていく過程にある学生が多く、キャリア形成活動もその一環として位置づけられます。
また、このような機会の広がりは、学生の行動変化だけによって生まれているものではありません。企業による低学年向けのプログラム提供や、大学におけるキャリア教育の体系化など、複数の主体の取り組みが重なり合うことで、低学年におけるキャリア形成活動は広がりを見せています。
本稿では、大学生低学年のキャリア形成活動について、学生・企業・大学それぞれの取り組みを整理しながら、その意味をどのように捉えるべきかを考えていきます。
こうした動きは、単に進路を具体的に定めるためのものというよりも、将来や働くことについて考えるきっかけとしての役割を持っていると考えられます。低学年の段階では、自身の関心や価値観を整理し、社会や仕事に対する理解を深めていく過程にある学生が多く、キャリア形成活動もその一環として位置づけられます。
また、このような機会の広がりは、学生の行動変化だけによって生まれているものではありません。企業による低学年向けのプログラム提供や、大学におけるキャリア教育の体系化など、複数の主体の取り組みが重なり合うことで、低学年におけるキャリア形成活動は広がりを見せています。
本稿では、大学生低学年のキャリア形成活動について、学生・企業・大学それぞれの取り組みを整理しながら、その意味をどのように捉えるべきかを考えていきます。
また『2026年卒 内定者意識調査』によると、低学年のときにキャリア形成活動を通して得られたこととして最も多かったのは「将来のことを真剣に考えるようになった」(39.1%)であり、次いで「『働く』ことに対して具体的なイメージが持てた」(24.9%)、「将来のために大学での勉強を頑張ろうと思えた」(19.3%)となっています。
この結果から、低学年におけるキャリア形成活動の役割が、進路をすぐに決めることよりも、将来や働くことについて考えるきっかけを得たり、自分なりの関心や方向性を探ったりすることにあると読み取れます。実際に、「その後どのようなインターンシップ・仕事体験やオープンカンパニーなどのキャリア形成活動を行うか方針が明確になった」(16.8%)という回答もみられ、低学年期の経験がその後の行動の土台になっていることがうかがえます。【図2】
この結果から、低学年におけるキャリア形成活動の役割が、進路をすぐに決めることよりも、将来や働くことについて考えるきっかけを得たり、自分なりの関心や方向性を探ったりすることにあると読み取れます。実際に、「その後どのようなインターンシップ・仕事体験やオープンカンパニーなどのキャリア形成活動を行うか方針が明確になった」(16.8%)という回答もみられ、低学年期の経験がその後の行動の土台になっていることがうかがえます。【図2】
企業の取り組みについて
低学年(大学1・2年生)を対象としたキャリア教育について、企業の間でもその必要性は広く認識されつつあります。『2027年卒 インターンシップ・キャリア形成支援活動に関する企業調査<若年層向けキャリア教育について>』によると「現時点ですでに実施している」は14.2%、「2026年以内に実施する予定」は2.0%、「時期は確定していないが、実施を検討している」は10.6%であり、実施・予定・検討中を合わせると26.8%となる。さらに、「まだ検討もしていないが、必要性を感じている」は34.5%にのぼり、全体の61.3%が少なくとも必要性を認識していることになります。現時点で実施している企業はまだ一部にとどまるものの、低学年向けの取り組みへの関心自体はすでに広がっているといえるでしょう。【図3】
また、同調査にてキャリアに関する授業の開始時期として最も多かったのは「学部1年生4月」の64.7%であり、「学部1年生7月」(3.5%)、「学部1年生9月」(6.5%)、「学部1年生10月」(5.4%)などを合わせると、学部1年生のうちに開始する大学は80.5%に達する。学部2年生から開始する大学は19.4%であり、多くの大学が入学初期の段階からキャリア教育に取り組んでいることがうかがえます。
このことから、大学がキャリア教育を大学生活の早い段階から行う基礎的な教育として捉えていることを示しています。実際に、低学年次のキャリア形成活動を通じて将来のことを真剣に考えるようになった学生や、将来のために大学での勉強を頑張ろうと思えた学生が一定数存在していることを踏まえると、大学でのキャリア教育は将来の進路を考えるきっかけを提供するだけでなく、大学での学びと将来をつなぐ土台づくりとして捉えるのが適切だと考えられます。
このことから、大学がキャリア教育を大学生活の早い段階から行う基礎的な教育として捉えていることを示しています。実際に、低学年次のキャリア形成活動を通じて将来のことを真剣に考えるようになった学生や、将来のために大学での勉強を頑張ろうと思えた学生が一定数存在していることを踏まえると、大学でのキャリア教育は将来の進路を考えるきっかけを提供するだけでなく、大学での学びと将来をつなぐ土台づくりとして捉えるのが適切だと考えられます。
おわりに
本稿では、大学生低学年に広がるキャリア形成活動について、学生・企業・大学の三つの視点から整理してきました。そこから見えてきたのは、低学年のキャリア形成活動が、将来や働くことに対する理解を深め、自分なりの関心や方向性を見いだしていく過程と密接に関わっているという点です。
学生は活動を通じて、将来の選択に向けた手がかりを得ながら、自身の価値観や興味を少しずつ言語化していきます。一方で企業は、自社や業界を知ってもらう機会を提供すると同時に、学生の志向に触れる接点を持っています。また大学は、キャリア教育を正課として展開することで、学びと将来を結びつけて考えるための基盤を整えています。
これらの取り組みは、低学年の学生が将来を見据えながら理解を深めていくプロセスを、多面的に支えているといえるでしょう。キャリア形成活動において重要なのは、行動そのものの量や時期ではなく、その中でどのような気づきや学びを得るかという点にあります。
低学年の段階は、自分の可能性や関心を広げていくための重要な時期です。さまざまな経験を通じて視野を広げ、自分なりの軸を形成していくことが、その後の進路選択における納得感にもつながっていくと考えられます。
- 調査・データ 更新日:2026/06/30
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