就職先の収入で「満足のいく生活ができる」と考える学生は3人に1人。/2026年卒 大学生キャリア意向調査10月中旬<就職後の副業・投資意欲>
就職先の収入のみで「満足のいく生活ができる」と考える学生は3人に1人
学生に「就職先の給与によってどのような生活ができると思うか」を聞くと、「満足する生活が続けられそう」と回答した割合は36.7%と、約3人に1人だった。また、「最低限の生活はできると思う」割合は48.3%と約半数だった。【図1】
「最低限以上の収入を得る目的」について聞いたところ、最も多かった回答は「自分の生活を豊かにするため(80.6%)」であり、次いで「やりたいことをするためにはお金が必要だから(40.2%)」といった、生活の充実 や自己実現を目的とした回答が上位にあがった。さらに、「老後のために貯金をしたいから(33.8%)」「将来の資産を増やすため(33.4%)」など、将来設計を意識した堅実な回答も多く見られた。【図2】
就職後の収入で「満足のいく生活ができない」学生の副業希望率は、「満足のいく生活ができる」に比べ約2倍
就職後の副業に対する考えを聞くと、「副業を行いたい」と回答した学生は58.8%と約6割だった。 就職後の生活イメージ別に副業希望の有無をみると、「就職先の給与のみで満足する生活が続けられそう」とした学生の副業希望率は43.7%であったのに対し、「就職先の給与のみでは生活はできないと思う」とした学生では約2倍の83.0%だった。これにより、収入に対する見通しが副業希望に影響していることが示唆された。【図3】
副業を希望する理由としては、全体では「貯蓄や自由に使えるお金の確保のため(55.0%)」という回答が最も多かった。一方で、「就職先の収入のみで満足のいく生活ができる」と回答した学生の中には「新たな知識や経験を得るため(40.3%)」といった理由をあげる割合が他の学生よりも高く、収入目的に加えて、自己成長やキャリア形成を目的として副業を検討していると考えられる。【図4】
社会人になったら「資産形成・資産運用」にお金を“かけなければいけない”と思う学生は3人に1人
収入に対する見通しがポジティブな学生は、将来を見据えた資産形成に積極的
社会人になった際に「お金を“かけなければいけない”と思うもの」について聞いたところ、最も多かった回答は「貯蓄(69.6%)」であった。また「資産形成・資産運用(36.4%)」をあげる学生も3人に1人と、資産形成への意識は決して低くないことがわかる。【図5】
投資意欲については、4人に1人が「社会人になったら検討してみたい(25.2%)」と前向きな回答だった。 就職後の生活イメージ別にみると「就職先の給与のみで満足する生活が続けられそう」と回答した学生は他の学生と比較して、「すでに投資を行っている(19.8%)」あるいは「社会人になったら必ず行う(27.5%)」の回答割合が高い傾向にあった。副業意向とは反対に、収入に対する見通しがポジティブな学生ほど、将来を見据えた資産形成に積極的であることが示唆された。【図6】
調査者コメント
学生の就職後の収入に関する価値観を調査した結果、就職後の給与による生活の余裕は副業や投資意欲と関係しており、収入に対する見通しがポジティブな学生は、他の学生と比較すると「副業意欲は低い一方で、投資意欲は高い」という傾向が見られました。
収入について余裕を感じている学生は、副業でさらに収入を増やすよりも、余剰分を投資に回し、将来の資産形成を目指していると考えられます。一方、収入に余裕を感じていない学生は、まず収入を増やす必要があると考え、副業に前向きになっている可能性があります。
どちらの学生も「豊かな生活を送りたい」という思いは共通していますが、その実現方法は収入イメージによって異なります。このように、学生は様々な方法で将来に備えるという考え方が浸透しつつあることが、今回の調査から浮き彫りになりました。
キャリアリサーチLab研究員 中島英里香
- 調査・データ 更新日:2025/11/13
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