10月中旬の内定率は90.5%、活動継続率は15.3%。内定先企業を知った情報源1位は「就職情報サイト」/2026年卒 大学生キャリア意向調査10月中旬<就職活動・進路決定>
10月中旬の内定保有率は90.5%(前年同値)、活動継続率は15.3%(前年比1.0pt減)
2026年卒の最後の調査となる10月中旬調査の結果では、内定保有率は90.5%で、前年同月と同値だった。文理別にみると、文系学生は90.1%、理系学生91.1%だった。3月1日調査時点では文理で20.3ptの差があったが、本調査では1.0pt差と、文理差はほぼなくなっている。
また活動継続率(内定を持ちながら活動を継続する学生の割合+未内定者の割合)は15.3%と、前年同月(16.3%)をわずかに下回った。文理別では、文系学生17.4%(前月比3.5pt減)、理系学生12.1%(前月比3.6pt減)と、文理差は5.3ptだった。2026年卒の調査開始からいずれの月でも、文系学生より理系学生の方が活動継続率は低く、もっとも文理差が開いたのは4月の25.0ptであったが、そこから徐々に文理差が縮小している。【図1、2、3、4】
内定先を知った情報源1位「就職情報サイト」、2位「インターンシップ・仕事体験」
志望度が一番高まったタイミングは「インターンシップ・仕事体験参加時」
内定保有者に対して、入社意思が最も高い企業をどのように発見したかを聞くと、最も多かった回答は「就職情報サイト(28.5%)」、次いで「インターンシップ・仕事体験(17.7%)」だった。特に理系学生では「インターンシップ・仕事体験」が21.1%と、文系学生(15.5%)より5.6pt高かった。
入社予定先への志望度が特に高まったタイミングについては、「インターンシップ・仕事体験参加時(20.4%)」が最多であり、特に理系学生ではその割合が26.7%と、4人に1人以上がインターンシップ・仕事体験を通じて志望度が高まった企業に入社予定であることがわかった。
実際に内定先のインターンシップ・仕事体験に参加したかを聞くと、3月上旬時点の参加率は約8割で、以降徐々に減少してはいるものの、最終的な結果としては45.6%が参加していたことがわかった。【図7、8、9】
内定先のインターンシップ・仕事体験の平均参加回数は2.0回、平均参加日数は4.2日
参加回数は「1回(60.2%)」と回答した学生が約6割を占めたが、複数回参加しているケースも見られ、平均参加回数は2.0回だった。
参加日数に関しては、「1日(36.8%)」が最も多く、次いで「5日以上(29.5%)」となった。特に理系学生では、「5日以上」の割合が38.3%と高く、三省合意で定義改正のあったタイプ3・4のインターンシッププログラムへの参加者が多いことがうかがえる。
企業側も複数の募集コースを設けている場合があり、学生は特に志望度の高い企業に対して、複数回・複数日程参加することで理解を深めようとしている様子が見受けられる。【図10、11】
調査者コメント
2026年卒の就職活動は、10月中旬時点で内定保有率90.5%と前年同水準で推移し、文理差もほぼ解消されました。活動継続率は15.3%と、こちらもおおよそ前年と同水準で、文理別にみると理系学生の方が早期に活動を終える傾向が見られます。
内定先との出会いは「就職情報サイト」が最多ですが、「インターンシップ・仕事体験」で志望度が高まった学生も多く、特に理系では4人に1人以上がそのように回答しました。参加者の平均参加回数は2.0回、日数は4.2日と、複数回・複数日程での参加が企業理解の促進に寄与していると考えられます。
インターンシップや仕事体験を通じて企業理解を深め、その経験をもとに入社を決めた皆さんは、ご自身に合った職場で新たなスタートを切ることができるはずです。これまでの経験を活かし、ミスマッチなく、充実した社会人生活を歩んでいかれることを心より願っています。
キャリアリサーチLab主任研究員 井出翔子
- 調査・データ 更新日:2025/10/29
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