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2018年卒の内定者の声と内定辞退率から2019年卒の新卒採用について考える

今年も広報活動開始の3月が近づいてきました。企業にとって本格的な新卒採用のシーズンが訪れる前に、2018年卒の学生調査(2017年6月時点の内々定保有者)から「内々定後に学生が不安になった事」、そして2018年卒マイナビ企業新卒内定状況調査から「学生の内定辞退率」を用いて、採用をご担当される皆様にお伝えしたい内容をまとめました。

2018年卒の内定辞退率について

最初に2018年卒の大学生の内定辞退率のデータを見ます。「マイナビ企業新卒内定状況調査」では例年、図1で示している内定辞退率のデータをレポートしています。同調査の最新版は2017年の9月から10月に企業に聞いたものですが、調査時点の内定辞退率が3割以上あった企業が53.5%と、2017年卒の52.7%とほぼ同様の水準となっていました。採用数にもよりますが、従業員規模では従業員数の少ない企業、業界別では小売業界や建設業界の辞退率がやや高くなる傾向にあります。

※「2018年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」2018年卒の9月~10月時点での内定辞退率より

2018年卒の学生に聞いたマイナビの内定率調査(2017年8月実施)では、学生一人あたりの内々定保有社数は、2017年卒で2.1社、18年卒で2.2社と、売り手市場を反映し、学生に有利な状況が続いていました。一人の学生が2つ内々定をもらうという事ですから単純な計算でも辞退率は5割になります。2019年卒の新卒採用に関してもこの状況は極端に変わることはないでしょう。


※2018年卒 マイナビ大学生就職内定率調査<8月末> 平均内々定保有社数より

改めて数字で見ると、採用する企業にとっては非常に厳しい状況です。しかしながら、新卒採用が本格化すると、目先のエントリー数や、面接の通過数、最終的な採用数など様々なKPIを抱え、振り返りの時間がなかなか取れないと思います。特に今年から採用をご担当する方などにおいては、上記の数値も全体感として是非ご認識ください。マイナビのHRリサーチで取得しているアンケートにおいてはこのようなデータが多くございますので採用活動の参考にして頂ければと思います。

ご説明した内定辞退の状況を踏まえ、2018年卒の学生に調査した、参考にしていただきたいデータをご紹介します。2017年の6月に内々定を保有していた学生へ向けた意識調査のデータです。

内々定を保有した学生が感じている不安について

2018年卒の大学生(2017年6月時点の内々定保有者)への意識調査(※非公開)より、下記2つの質問をピックアップしました。

1.入社予定先企業を決めた後、不安になったことはあるか
2.入社予定先企業を決めた後、不安になったのはどんな理由からか

図3からも分かるように、2017年6月の時点で早々に入社予定の企業を決めている学生について、61.3%が「不安になった事がある」と答えています。学生にとっては、3月から6月という短い期間で結論を出していく状況において、半数以上の学生が不安を抱えている状況でした。更に、不安になった理由の内訳を以下のグラフに示します。

学生から回答のあった不安の内容を下記の通り分類し、図4において各項目に分類毎の番号を振りました。

1.社会やその会社への適応について
2.漠然とした不安
3.ネガティブな情報や評判、近親者の意見について
4.就職活動への未練から
5.企業の対応や雰囲気、人間関係について
6.待遇や条件に対しての不満

ここで特に注目したいのが1に分類し、特に割合が高かったこちらの項目です。
・社会人としてやっていけるかどうか39.3%
・この会社できちんと務まるかどうか 38.7%

「社会人としてやっていけるかどうか」について
学生は社会人経験がある訳ではありません。自分自身が社会に適応できるかどうか不安になるのも当然と言えます。「この会社なら自分は社会人としてやっていける、自分でも成長できる」と学生自身に「自己肯定感」を与えるような話し方や、その伝え方を意識して接する事は皆さんが思っているよりも重要ではないでしょうか。

「この会社できちんと務まるかどうか」について
社会人経験の無い学生達は一緒に働く人々や、長期雇用を前提としたライフプランを思い描けるかを重視する傾向にあります。そういった意味でも、年齢が近い社員とのコミュニケーション機会を積極的に設けたり、新卒からキャリアアップして活躍している社員や、結婚・出産を経て会社に復帰した社員を紹介したりする事で、安心感を与える事は非常に大切なのではないでしょうか。

これらは、先に述べた内定辞退の割合が高い理由と直接的な因果関係を証明するデータではありません。しかしながら、学生を一人の社会人として成長させる意気込みや、会社で実績を積んでいく複数のモデルケースや教育体制をしっかりと示していく事は、大きな安心感や後押しに繋がり、最終的に入社に迷いがある学生の働く「決め手」にもなるはずです。すでに十分考慮済みという状況でも、より意識しながら言動や接し方をチェックし常に改善を試みる事は、内々定の辞退を防ぐ為の対策に繋がるのではないでしょうか。

内々定者に対する意識調査の中で聞いた、「心に残った人事担当のコメント」をご紹介しますのでご参考やヒントにして頂ければ幸いです。

<人事担当者あるいは企業から伝えられた心に残った一言> 学生が良い印象を受けた内容

「あなたはできることがたくさんあるので、周囲の人にその「できる」を発信して引っ張っていってほしい」
「好奇心の強さとポジティブな行動力が強みだと言われたこと。自分ではそう思っていなかったので、驚いたし嬉しかった。」
「企業側が修士卒の子たちを採用するのは、研究に従事することで身につけた「考える力」を求めているからであり、知識は入社してから身につけてもらえばいいと言われた。」

不安になった事、「ネットでの情報について」

不安になった理由において、もう一点押さえておくべきと考えるのが以下の項目です。
・ネットで良くない評判・口コミを見て 23.0%

現在は、新卒採用、中途採用含め、在籍者や退職者による様々な情報がネットに溢れ易い環境です。特にネガティブな情報ほど表に出やすいのではないでしょうか。もちろん事実として是正すべき点は企業として対応をしていく必要があります。しかしながら難しいのは人間関係や、職場環境、待遇面など、人の受け止め方や、その人の状況で左右され、発信される情報もあるという事です。

そういったネットでの評判というものについて、事前に把握しておく事で学生に本当に伝えるべき事、しっかり説明をすべき内容を考える事も必要です。基本的にはネットでの評判はコントロールが効かないので、その点も踏まえた上で押さえておきたい点を整理してみます。

1.評判の洗い出し

検索エンジンを利用すれば「社名+評判」などのような検索で容易に調べられるでしょう。また、新卒領域、転職領域問わず、口コミサイトでチェックが可能です。

2.悪い評判に対する回答

悪い評判に対して、しっかりとした回答の準備を行っておく事も重要です。是正すべき点は企業として対応をせねばなりませんが、その過程、努力している事項についても伝える要素になり得るはずです。

3.資料などの準備

どうしても説明しておきたい点や伝えておきたい点、絶対に質問があると想定される点は会社説明会等でしっかり話せるようなスライド資料を用意し対応する。

最後に

既にご存知の内容も多かったと思いますが、2018年卒の採用スケジュールと同様に3月が広報活動開始、6月が選考活動開始の流れで、これから前年と同じく短期決戦の新卒採用活動が始まりますので具体的な数字も交えてご確認頂きたい点をまとめました。

限られた採用コスト、人的リソースの中、短い期間で高い採用目標を追って行かれる採用ご担当者様もいらっしゃるはずです。今のタイミングから是非とも私どもの調査結果を数字で振り返りながら少しでも効率的に進めるヒントとして頂ければ幸いです。

今回ご紹介した調査については以下の通り公開しておりますので、是非リンクからご参考ください。


2018年卒 マイナビ企業新卒内定状況調査