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Campus Report 大学トップに聞く_vol.17 椙山女学園大学

目の前の学びに向き合うことで
自然と未来が見えてくる――
そんな理想の教育を目指して

椙山女学園大学学長
後藤 宗理
名古屋大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科(博士後期課程)教育心理学専攻満期退学。専門は発達心理学。1978年(昭和53年)4月より名古屋大学教育学部助手。1996年(平成8年)名古屋市立大学人文社会学部教授、2003年(平成15年)名古屋市立大学大学院人間文化研究科教授を経て、2010年(平成22年)4月に椙山女学園大学看護学部教授に着任。椙山女学園大学看護学部長、椙山女学園大学学長補佐を経て、2018年(平成30年)4月から現職。名古屋市立大学名誉教授。趣味は鉄道と地図。
教育理念「人間になろう」に込められた思いとは

椙山女学園大学の母体となる椙山女学園は、保育園、こども園、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、そして大学を持つ総合学園です。小学校、中学校、高等学校、大学はいわゆる女子校であり、地域の女子教育の担い手として地元・愛知県の皆さまからの信頼を得ています。始まりは1905年、椙山正弌(すぎやま まさかず)・いま夫妻が開校した名古屋裁縫女学校をその起源とします。椙山正弌は開校にあたり、まず自らが裁縫教育を学ぶべきだという考えのもと、当時の東京裁縫女学校の渡邉辰五郎の下で学びました。このエピソードからも、椙山正弌がいかに女子教育に力を注ごうとしていたのかがよくわかります。日露戦争が終わったばかりで、義務教育も短かった時代。これからの日本のためには女子教育を実践しなくてはという熱い思いがあったのでしょう。ですから本学は、開校当時から裁縫の技術だけではなく、教養にも力を入れていました。リベラルアーツの重要性が語られる現代ですが、氏は100年以上も前にその必要性を感じ、教育に取り入れていたのです。

1924年に現在の名古屋市千種区覚王山に学びの地を移し、第二次世界大戦後の1949年に大学を開学しました。そして1962年に現在のキャンパスがある星が丘に移転しました。その時、椙山正弌は南北に分かれたキャンパスをつなぐ橋を架け、「多くの学校に銀杏並木や桜のトンネル、橋がある。そこを渡ったり、くぐったりしている間に学生は自然と識らず識らずに人間ができあがるのだと思う」と語り、「人間橋」と名付けました。この橋の碑文の最後には「諸君よ、人間になろう」とあります。この「人間になろう」という言葉がそのまま学園の教育理念となりました。この言葉を端的に捉えるとすれば、「人間形成」と言い換えることができるでしょう。単に技術を修得するとか、知識を増やすとか、そればかりではなく、それ以上の何かを創設者は求めていますし、我々もその思いを引き継いでまいりました。では、「それ以上の何か」とは何か。教養であったり、人間力であったり、ひいては人間を人間たらしめる根幹と言えるかもしれませんが、この人間たらしめる根幹を形成しようとする姿勢を持ち続けることこそ、人間になる唯一の方法なのかもしれません。そう信じているからこそ、自らの根幹を築くための人間教育を、本学は何よりも大切にしているのです。

自校を知り、他者を理解し、自らのキャリアを見つめる教育

「人間になろう」という理念を体現する教育として、2010年から「トータル・ライフデザイン教育」を導入しました。トータル・ライフデザイン教育とは、「女性が社会で自立して生きていくための力を養成し、仕事と生活との最適なバランスを図りながら、それぞれのライフステージごとの課題を乗り越えていくことを目指して、生涯というタイムスパンで自分自身の人生設計を行う」ことを目的とした教育です。全学共通科目である教養教育科目の「仕事学入門」や「インターンシップⅠ・Ⅱ」、各学部の専門教育科目などから成り、全学をあげて学生たちの「女性としての人生を考えながら、自らの進路を選択していく力」を養っています。

このトータル・ライフデザイン教育の特徴的な授業の一つが、1年次前期の全学共通科目「人間論」です。この授業は、自校教育、大学での学び、キャリア教育、学問的人間論の4つを柱としたオムニバス型授業。もともと各学部が独自に「人間論」を開講していましたが、近年、全学部の学生が一堂に学ぶ授業へと進化させました。各学部の学生が均等にまじりあうように、1グループ約80人から成る19組に分け、所属学部が異なる学生同士が一緒になってグループワークなどに取り組みます。授業は自己紹介から始まり、椙山女学園大学に進学した理由やどのような目標を持っているのかを互いに語り合いながら、一体感を育んでいくことからスタート。文化情報学部の先生がつくったDVDを見て椙山女学園の歴史を知ったり、本学の図書館の上にある椙山歴史文化館を見学して椙山女学園の創設の思いに触れたりします。その繰り返しの中で、学生たちはこの大学で学んでいく覚悟のようなものを得ていくでしょう。「自分の学部の授業は大変そうだ」と思っていた学生が、他学部の学生の話を聞いていると、「どうやら自分の学部だけではなさそうだ」と気づくわけです。そこから前向きな仲間の姿、活躍する諸先輩方の存在に触れ、「自分だけじゃない、みんながんばっているから私もがんばろう」という機運が高まっていくのです。本学は女子ばかりの大学ですが、当事者意識を持って、明るく前向きな姿勢で力を合わせていく必要があるのは、他の大学と何ら変わりません。そのための第一歩を踏み出すために必要なのは、やはり、前向きな気持ちです。人間論は生きていくうえで欠かせない「前向きな気持ち」を醸成する授業でもあるのです。

地域に溶け込み、多くの人材を輩出してきた伝統校として

全学共通科目で、学生全員に門戸を開いている授業を用意する一方、トータル・ライフデザイン教育の考え方を各学部に落とし込み、学部独自のキャリア教育を各学部が専門科目として展開していることも、本学の教育の大きな特徴の一つです。というのも、本学の授業は「これはキャリア教育なのでは?」と思われる授業が以前から数多く存在していたのです。実社会で活躍している卒業生や社会人の方にご講演いただく授業がその最たる例。卒業生は「人材バンク―椙大応援団」という人材バンクに登録していて、講演の依頼はこのシステムを通じて行われます。登録者数は現在400人ほど。この卒業生との太いネットワークこそが本学最大の強みの一つです。

卒業生とのつながりという点では、本学には3代、4代続いて椙山女学園という学生も多く、「うちの祖母が椙山でした」と声を掛けられることがよくあります。こういった声はとてもうれしいものです。よく「地域に根ざす」という表現をしますが、椙山女学園に至っては「地域に溶け込んでいる」と言ったほうが的を射ているように思えます。そのかけがえのない環境をこれからどうやって活かしていくか。これからの課題にしたいと考えています。

とはいうものの、私はリーダーシップを発揮して周りを引っ張っていくようなタイプの人間ではありません。「スズメの学校とメダカの学校」という比喩はご存じでしょうか。スズメの学校は先生がリーダーシップを発揮して道筋を指し示していきますが、メダカの学校はみんなで仲良く泳いでいて誰が先生か傍目ではわからない。私は断然、メダカの学校の先生になりたいのです。教員がごく自然に教育をし、学生たちもまたごく自然に学んでいくだけで、気づけば4年間で社会を生き抜く力がついていることが理想。「これがキャリア教育です」と掲げなくても、毎日の授業の中で、自然と自らの将来が見えてくれば、それほど素晴らしいことはありません。この理想を実現させるためには、まずは私自身が今以上に大学や学生に「溶け込んで」いかなければと考えています。「学長先生、こんにちは」。そんな学生たちの挨拶があちこちで聞こえる本学において、社会の要請に応え、学生一人ひとりの人生を力強く後押しする教育を実現するために、まだまだできることがあると信じています。

椙山女学園大学  http://www.sugiyama-u.ac.jp/ 
1905年(明治38年)創設の名古屋裁縫女学校を起源とし、1930年(昭和5年)に設立された椙山女子専門学校(旧制)を前身とする本学は、戦後の学制改革の際、大学へ昇格。1949年(昭和24年)、中部地方で最初に認可された新制大学として誕生して以来、女子総合学園として人間教育を貫いています。開学当初は家政学部の単科大学としてスタートしましたが、時代のニーズに応える的確な大学改革を重ね、現在では7学部11学科4研究科に。約6,100名が学ぶ女子総合大学として発展しています。また、100年近く名古屋市千種区に拠点を構える大学として、古くから地域に開いた教育を実践。学生自らが管理運営する実験店の展開やオリジナル商品の企画など学生が中心となって始まったプロジェクトも多数存在しています。近年では海外の提携校も増やしており、学生たちが海外で学べる環境も充実の一途をたどっています。
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