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内定率に影響する就活生の特徴とは?

投稿日:2014年05月23日
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 2015年卒マイナビ大学生就職内定率調査(以下、内定率調査)によると、4月末現在の内定率は40.7%で、前年同月の34.6%から大きく改善されました。文理男女別で見ると、最も高いのは理系男子の50.5%で、最も低い文系女子の32.9%と比べて17.6ptの差があります。また理系でも学部生の内定率が44.0%なのに比べて、大学院生の内定率は60.2%と非常に高くなっています。
 
 今回のコラムでは、この内定率調査と昨年12月~今年1月に行った「大学生のライフスタイル調査」(以下、ライフスタイル調査)の両方に回答している1,487名の就活生のデータを使って、「理系男子」や「理系の大学院生」のほかに、どういった特徴を持つ就活生の内定率が高いのか、または逆に低いのかについて見ていこうと思います。

 
※今回対象となる就活生の内定率について
 今回対象となる就活生(=両方の調査に回答した学生)の4月末の内定率は、内定率調査の全体の値よりやや高い43.5%となっています。また文理男女別では、下の表の通りとなり、特に文系男子の内定率が高く出ています。本文中の「比較的内定率が高い」「比較的内定率が低い」という表現は、下図の数値を基準としています。

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※本文中に記載の割合(%)について
内定率以外の割合(%)は、特に注記がない限りライフスタイル調査からの引用によるものです。

 

スマホやSNSの活用と内定率

 
 最初に就活生のスマートフォンやSNS活用について、内定率に影響するものがあるか見ていきます。まず就活生の93.1%が持っているスマートフォンについてですが、スマートフォンを持っていない就活生の内定率はというと 23.8%(対全体比-19.7pt)とかなり低くなっています。就活中「企業セミナーの予約、確認(82.6%)」「企業からのメッセージ確認(70.6%)」「面接の予約、確認(60.4%)」といった場面で活躍するスマートフォンは、まさに就職活動における必携ツールであると言えるでしょう。 
 次にSNSの活用についてですが、就職活動における利用状況の4段階で見ると、「積極的に利用(内定率 46.8%)」でも「あまり利用していない(内定率 44.9%)」でも内定率に変わりはないのですが、「利用する予定はない」就活生は、内定率 37.5%(対全体比-6.0pt)とやや低くなっています。よく利用しているSNSでも、どのSNSを利用していてもそれほど内定率には影響はないのですが、「SNSは利用しない」就活生は内定率 27.4%(対全体比-16.1pt)となりました。SNSは積極的に使って内定率に影響するものではありませんが、まったく使わない場合は影響が出るようです。なお、友人との主なコミュニケーションツールで1位(73.9%)となったLINEと、2位(15.2%)だった携帯メールでは、LINE派の内定率が 47.4%(対全体比+3.9pt)、携帯メール派の内定率は 30.1%(対全体比-13.4pt)と大きな差が出ました。

 
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<図掲載以外の回答数(n)>
SNSの活用「積極的に利用(n=109)」「あまり利用していない(n=454)」「利用する予定はない(n=494)」
友人との主なコミュニケーションツール「LINE(n=1080)」「携帯メール(n=282)」

 

サークル活動や部活動と内定率

 
 「体育会系の部活動をしている学生は内定率がよい」という議論を時折見かけますが、実際はどうなのでしょう。まずサークルや部活動に所属しているか・いないかで見ると、所属している人の内定率 46.8%(対全体比+3.3pt)に対し、所属していない人の内定率 38.6%(対全体比-4.9pt)となりました。部活動の種類では、同じスポーツ系でも、体育会系の部活動をしている人の内定率 51.6%(対全体比+8.1pt)に対し、体育会以外のスポーツ系のサークルに所属している人の内定率は 59.7%(対全体比+16.2%)となっており、「体育会以外」の方が高い数値が出ています。ちなみに文化系のサークルに所属している人の内定率は39.7%(対全体比-3.8pt)で、サークルや部活動に所属していない人とあまり変わらない結果となりました。
 
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アルバイトや自由に使えるお金と内定率

 
 就活における自己PRでアルバイト経験について語るという就活生は多いようで、3月に行ったモニター調査でも、エントリーシートに記載したエピソード・題材で「アルバイトについて」という回答は54.9%に上っています。そこでアルバイト経験と内定率の関連について見てみることにします。定期的なアルバイトをしている就活生の内定率は45.6%(対全体比+2.1pt)で、していない就活生の内定率 39.5%(対全体比-4.0pt)とそれほど大きな差は出ませんでした。しかし、文理男女別で見ると、理系は男女ともアルバイトをしているかどうかで差が出ないのですが、文系は大きな差が出ています。
 ここで視点を変え「就職活動における最大の武器」という質問で「アルバイト経験」と回答した就活生の内定率を見てみると 37.3%(対全体比-6.2%)とやや低くなっていました。就職活動において「アルバイト経験」を活用するのは良いのですが、「最大の武器」としては弱いので、それ以上の「武器」と言えるものが何かあったほうが良いようです。なお、アルバイトの種類や日数、アルバイト収入の多い・少ないはあまり内定率に影響しませんでした。
 アルバイト収入といえば、ライフスタイル調査では、奨学金、仕送り、自由に使えるお金のアンケートも取りましたが、これらはほぼ内定率に影響していませんでした。唯一影響が出たのが、1ヶ月に自由に使えるお金が1万円未満の就活生の内定率 28.7%(対全体比-14.8%)でした。これは就活にかけられるお金(4月のモニター調査によると4月の1ヶ月間の平均で26,570円)に影響が出たためだと考えられます。

 
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<図掲載以外の回答数(n)>自由に使えるお金「1万円未満(n=178)」

 

コミュニケーション能力と内定率

 
 就職活動において、重要だと言われたり、欠けていると不利だと言われたりすることがよくあるのが「コミュニケーション能力」です。ライフスタイル調査においても、「就職活動における自分の最大の武器」に「コミュニケーション能力」を挙げた就活生は15.3%で、最も多くの票を集めています。では、実際に「コミュニケーション能力」が「最大の武器」である就活生の内定率はというと 53.2%(対全体比+9.7pt)で、「武器」の選択肢の中で最も高い数値となり、やはり重要だということが表われる結果となりました。中でも理系男子は内定率 73.7%で、理系の本分とも言える「学校で学んだ専門知識」が「最大の武器」だという理系男子の内定率 55.8%を大きく上回りました。一方「あなたに欠けているもの」で「コミュニケーション能力」を選んだ就活生は全体の31.9%でしたが、その内定率は31.0%(対全体比-12.5pt)で、やはり「欠けていると不利」だということを示す結果となっています。
 
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<図掲載以外の回答数(n)>
就職活動における最大の武器・理系男子「コミュニケーション能力(n=38)」「学校で学んだ専門知識(n=77)」

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オタクとファッションと内定率

 
 自分を「オタク」だと思う就活生は全体の39.5%でした。その「オタク」だという就活生の内定率は 37.3%(対全体比-6.2pt)で、全体よりはやや低いですが、「コミュニケーション能力が欠けている」ことよりは影響が低いようです。なお、何の「オタク」かと内定率の関係については、それほど大きな差は出ませんでした。ただし文系女子(全体の内定率 35.9%)に関しては、「アニメ」と回答した就活生の内定率 21.8%、「マンガ」と回答した就活生の内定率 23.6%、「ゲーム」と回答した就活生の内定率 20.8%と、大きな差が表われました。
 最後に「ファッションや身だしなみ」と内定率の関係を見ていきます。就職活動になると多くの就活生はユニフォームと思しきリクルートスーツに身を包むわけなので、ふだんのファッションや身だしなみについて周りの人からどのように言われてようが関係ないのでは、という予測もしていましたが…。5つの選択肢のうち、最も高かったのは「清潔感があると言われる」人の内定率53.8%、一方最も低かったのは「もっと気を使ったほうが良いと言われる」人の内定率33.2%と、実に20.6ptもの差がついてしまいました。この差は理系女子では10.2ptに過ぎませんが、文系女子は24.3pt、文系男子は26.8pt、理系男子は29.4ptもの差がついています。同じスーツを着ても「清潔感がある」着こなしができるか、「もっと気を使ったほうが良い」着こなしになるかで、差が出てしまっているのかもしれません。

 
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<図掲載以外の回答数(n)>
何のオタクか・文系女子「アニメ(n=147)」「マンガ(n=140)」「ゲーム(n=72)」
「清潔感があると言われる」 文系男子(n=60)、理系男子(n=62)」、文系女子(n=123)、理系女子(n=47)
「もっと気を使ったほうが良いと言われる」 文系男子(n=53)、理系男子(n=45)、文系女子(n=55)、理系女子(n=31)

 

今回の結果について思うこと

 
 ここまで内定率に影響する就活生の特徴について見てきましたが、内定率100%または内定率0%となった項目は1つもありませんでした。よって、「スマートフォンを持っていないと内々定をもらえない」とか「スポーツ系のサークルに入れば内々定がもらえる」とかいったことで言えることは一つもないということになります。ただし就活生にとっては、「コミュニケーション能力を鍛える」とか、「アルバイト経験以外に就活の武器になるものを身に付ける」とか、「清潔感のあるファッションを心がける」といったことが、内々定獲得の早道になる可能性はあると言えるでしょう。
 企業の採用担当者の方々の側から考えられることとしては、今回内定率を左右したような項目が何らかの形で自社の選考に影響している場合、それが評価基準として妥当であるか再考する余地はあるかもしれないということです。例えば、職務内容にコミュニケーション能力がそれほど必要ない場合、受験者のコミュニケーション能力不足によりその良さを引き出せず、選考で落としてしまっているのであれば、改善の余地があると言えます。ファッションに関しても、入社後の指導で「もう少し気を使うよう」改善できればよいのなら、見た目の印象で優秀な人材を逃がしてしまうのは避けるべきでしょう。実際、「優(A)を獲得した割合」「授業に出席している時間」「予習・復習の時間」といった、その就活生のまじめさや専門能力の高さにつながりそうな項目の内定率への影響はそれほど大きくありませんでした。面接等での選考基準を見直す機会がありましたら、今回紹介した内容をぜひ参考にして頂ければと思います。