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インターンシップについて

投稿日:2013年07月11日
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◆注目を集めるインターンシップ


  昨年あたりから、インターンシップに対する注目が集まっています。2016年卒以降の就職活動時期後ろ倒し要請に関する安倍首相の会見で、中小企業とのマッチング施策として全学生の2%にとどまるインターンシップ(就業体験)を、5割に高めるといった発言もあり、政府としてもインターンシップの促進を図っていく姿勢がみられます。
このインターンシップはどのようなルールや決まり事があるのでしょうか。現在のインターンシップに関するガイドラインとしては、文部科学省や経済産業省が定めた「インターンシップの導入と運用のための手引き」があります。その中で、インターンシップを「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」と定義しています。
 また、日本経済団体連合会が発表している「採用選考に関する企業の倫理憲章の理解を深めるための参考資料」では、「学生の就業体験の提供を通じた産学連携による人材育成を目的とすることに鑑み、当該プログラムは、5日間以上の期間をもって実施され、学生を企業の職場に受け入れるものであること。」としています。この5日間という期間は、職業感涵養に最低限必要な時間として、また大学の授業で単位認定が可能な時間としても導き出されている期間です。
 現在、このインターンシップに関する定義の見直しが関係省庁で進められており、7月中には見直しの方向性に関する何らかの発表が行われる予定となっています。先日「倫理憲章」を「採用選考に関する指針」に変更すると発表した日本経済団体連合会も、「インターンシップの取り扱いなど、詳細の詰めを行い、今秋を目途に新しい指針を公表したい。」としていますので、インターンシップに関する定義やルールが変更されることも考えられる状況になっています。

◆2015年卒学生向けインターンシップ実施企業は昨年の1.7倍


 その変化を見越してか、既に2015年卒の主要な就職情報サイトへのインターンシップ掲載社数は前年比1.73倍の4,124社となり、取り組みを始める企業が大幅に増加しています。掲載コースも前年比1.67倍の6,018コースとなり、1社平均にすると1.46コース準備している計算になります。(7月第1週集計)
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 大幅に増加したインターンシップ受入れ企業の状況をマイナビの掲載情報で詳細に見ていきましょう。まずは従業員規模別で比較すると、従業員100人未満の実施割合が増加しており、中小企業でも受入れが進んでいる事がわかります(14年卒24.4%→15年卒28.0%)。
 また、業界別では「サービス・インフラ」(14年卒32.7%→15年卒34.4%)と、「メーカー」(14年卒24.3%→15年卒26.4%)が、やや増加しています。「サービス・インフラ」はサービス系の企業中心に、採用意欲が高い事から、実施企業が増えていると推察されます。メーカーの場合、詳細は後述しますが、理工系学生の採用環境が2016年卒で大きく変化することを見越して、実施企業が増えていると考えられます。

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 続いて、コース別の実施期間を比較してみましょう。前年と比較して「実施期間(1日)」、「実施期間(2~3日)」が、それぞれ4~5%増加し、両方あわせると全体の半数近い48.2%を占める状況になっています。従業員規模別で比較をしてみると「100~300人未満」の企業の合計が64.9%と最も多く、1000人以上の企業は33.3%で最も少なくなっており、比較的規模の大きな企業ほど、長期で受入れを行う傾向にあるようです。
 期間に関しては、学生のアンケートで比較的短期間のインターンシップを望む声があります。特に、自分の将来を明確に絞りきれていない学生の場合、1週間以上のプログラムでじっくりと仕事を理解するというより、様々な業界を複数比較する事で、自分にあった進路を探す傾向がみられます。マイナビではインターンシップ情報の掲載基準を「就業体験を伴うもの」と定義し、期間は短くとも仕事を考えるきっかけとなるインターンシップ情報を幅広く掲載することに努めています。

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◆インターンシップ参加学生の内定率は総じて高い結果に


 では企業がインターンシップを実施するメリットはどこにあるのでしょうか。ある人事担当者の方からは、「せっかく苦労してインターンシップを受け入れたのに、参加者が受験してくれなかった。」というお嘆きの言葉をお聞きしました。確かに弊社の「2014年卒マイナビ内定者意識調査」では、インターンシップに参加した学生の内、実際に参加した企業の選考を受けた割合は52.6%と、半数程度に留まっています。では何故これだけの企業がインターンシップを実施し始めているのでしょうか。そこには以下3つの要因が考えられます。

1)インターンシップを経験した学生の内定率は、総じて未経験の学生より高い。
インターンシップの参加の有無で内定率に差があるのかを4月末時点の内定率調査で確認した所、参加した学生の内々定率は42.1%、不参加だった学生の内々定率は33.6%となり8.5ptの差が生じました。この結果だけでインターンシップに参加している学生が優秀であると結論付けられるわけではありませんが、実施の意義としては魅力的な数字になっているのではないでしょうか。
2)広報活動期間短縮で学生の業界理解・企業理解不足の改善が企業の共通課題に。
2013年卒から2ヶ月広報開始時期が後ろ倒しとなった事で、学生の業界理解・企業理解不足が問題視されてきました。その結果、2014年卒からインターンシップを中心とした職業感涵養のプログラムを実施する企業が増えてきているのです。
3)2016年卒以降、理系学生との接触が極端に難しくなる。
政府要請による2016年卒のスケジュール変更(3月広報活動開始、8月選考活動開始)は、理系学生の卒業研究期間と完全に重複する事になります。 結果、理系学生の個別企業セミナー参加社数やエントリーシート提出枚数は大幅に減少すると予想されていることから、それ以前の企業認知機会を求めて、理工系を採用するメーカー中心に、実施の検討が進んでいます。

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  このように今後の採用環境の変化を織り込んで考えると、インターンシップに対する取り組みを見直す時期に来ているのではないでしょうか。弊社でもこの夏に企業の皆様に調査のご協力を賜る「2014年卒マイナビ企業内定状況調査」において、インターンシップの実施状況や選考・日当支払いの有無等を調査する予定です。調査結果は9月頃発表予定ですので、そちらも参考にしていただければ幸いです。

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※参照データ一覧
グラフ1→「主要就職サイトのインターンシップ情報掲載社数及びコース数」マイナビデータより
グラフ2・3→「業界別・従業員規模別前年比較」マイナビデータより
グラフ4・5→「実施日数別前年比各」マイナビデータより
      「最も参加しやすいインターンシップ期間」2014年卒マイナビ広報活動開始前の活動状況調査
グラフ6→「インターンシップ参加有無別内定率比較」2014年卒マイナビ就職内定率調査4月より